僕は名前も知らない君たちに救われた

@rinka-rinka

僕が生きる意味は…ない

学校の授業についていけない。

先生にはしっかりやれと怒られる。

決して怠けているわけじゃないのに。

人間関係はうまくいかない。

クラスメイトにはいじめられるし、日々練習を頑張ってきたけど、野球部も辞めてしまった。

お父さんはお酒を飲むと、家族に暴力を振るう。

お母さんが傷つくのを見ていられなくて、殴られ蹴られるのは僕だった。

お母さんはそんなお父さんと一緒にいたくないからなのか、夜な夜などこかへでかけている。

僕の周りには生きる希望はないんだ。


ある時ふと思った。

誰も僕の辛さをわかってくれない。

誰も僕に寄り添ってくれない。

いつも誰かに怒られ貶され嘲笑われる毎日。

だったら、僕が生きている意味ってあるんだろうか。

ないよね、そんなの。

僕がいなくなっても誰も悲しまないし、むしろ嬉しいんじゃないかな。

僕という邪魔でなんにも役に立たないし取り柄もない奴がいなくなってさ。


それと同時に他人に対する羨望の念が浮かび上がってきた。

みんな友達や恋人と青春したり、家族に愛されたり、部活動で毎日汗をかいて試合に出たり。

毎日が輝いているように見える。

僕とは真反対だなあ。

なんで僕はこんなに苦しい思いをしているの。

どうして誰も愛してくれないの。

どうして僕だけ…。

なんで僕だけこんな思いをしなくちゃいけないの。


そんなときだったんだ。

僕がボーカロイドに出会ったのは。

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