第40話マカロニハイブリッドハウジングデザイン㈱社長

 やがて、がなりたてる様なディスコミュージックもスローなブギになり、ブルースでフェイドアウトして行き終わった。


 支払いを済ませ、店外へ出たら空は既に夏の青空で、日常の雑踏がそこに有った。


 午前5時半。


美玲を観ると外に出る前にメイクを直したのか綺麗に整っていた。


「おじ様、これから私のマンションに来る?」


両手をグリーンのジャケットのポケットに突っ込み誘っていた。


 ムチムチのミニスカートにそそられるが、続きはやらない。


 爛れた生活にピリオドを打つ為に国体道路に路駐してあったアルファロメオに乗り込み、歩道で立ちっぱなしの美玲に手を振った。


「まかはいリフォーム?」美玲がフロントドアに描いている社名と広告コピーを読んでいた。


「そう!俺の経営するマカロニハイブリッド社の系列の会社だ。」


 正確にはマカロニハイブリッドハウジングデザイナー事務所(株)と言う。

 

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