97 2度目のフクラダンジョン1
初めて見るミノタロスを前にして青い顔をしているマリカとユミカ。
キル達6人はフライで飛んでフクラダンジョンにはいっている。
射程に入ったミノタロスを一斉攻撃で魔石に変える4人。
フクラダンジョンに入るにあたって攻撃力を底上げするためにダンジョン内で使う攻撃用スキルスクロールを買ってもらった。
エリスとユリアには斬鉄剣、 空間斬りの2つを覚えてもらう。特に空間斬りは遠距離攻撃のアーツでメインに使ってもらうことになる技だ。
上級遠距離攻撃用のスキルがもっとも有効で必要な攻撃方法なのだ。
ケーナは3連爆射をメインに使うことになるだろう。マリカにもこのスキルスクロールを買ってもらった。ユミカの飛竜拳はそのままメインに使う事に適しているのでそのままだが念のために近接戦闘用に岩石崩しを買ってもらった。
準備をしっかりてダンジョンに入った6人である。お陰で2人が攻撃参加を怠っても何も問題は起きなかった。前回よりも4人の攻撃力が上がっているのだから当たり前かもしれない。
「2人とも固まってたっすよ。」
「初めての時は圧倒されるよね。」「うん。うん。」
「すみませーん。次からはちゃんとやりまーす。」
「すまぬ、私としたことが恥ずかしい。」
「一斉に先制攻撃するのが攻略法だからね。よろしく。」とキル。
ミノタロスを狩りながらフロアボスを目指す6人。フロアボスは倒されていたので第2階層に降りてグレートミノタロスの復活を待ちながらレッドオーガを狩り続けた。
グレートミノタロスが復活してキル1人でグレートミノタロスと戦う。その方が安全なのだ。一撃で瞬殺されてはハイヒールが使えても助けられないからだ。
第2階層側でキルなしでレッドオーガと対峙しても5人で倒す事には問題ないはずだとキルは思っていた。
キル自身もグレートミノタロスを今では時間が多少かかっても余裕を持って倒しきれる。この時間にグレートミノタロスを倒せば最後まで復活はしないはずなので出し惜しみなく魔法攻撃で圧倒する。
比較的早めの時間で5人の元に合流する。その間に2度レッドオーガと戦ったらしいが、近づけさせずに倒し切れたという。特に危険はなかったようだ。あと1時間ほど狩りを続けてからギルドの出張所に宿泊する予定だ。
「ケーナ、俺のいない間皆んなを率いてよくやってくれた。皆んなが無事で何よりだったよ。」とキルはリーダーを任せたケーナに労いの言葉をかける。
「自分大した事はしていないっすよ。ここで近寄ってくるオーガだけを遠距離集中攻撃しただけっす。」
「それで良いんだよ。それが1番手堅いんだ。冒険者は命大事に無理な戦いは避けるべきなんだよ。」
「Aランクダンジョンに中級職5人で戦うのは充分無理な戦いっすよ。」
「でも皆んな上級スキルの攻撃方法を持っているからな。攻撃力だけなら上級者と変わらんぞ。しかも遠距離攻撃を5人全員持ってるからね。並の上級パーティーより攻撃力は上かもしれない。」
「そうですね。上級になりたてだと上級のスキルを持って無い事だってありますものね。」「うん。うん。」
「ここで5人でオーガを倒してレベル上げをしていてもらっても大丈夫かな?」
ケーナが他の4人の顔を見回してから答えた。
「多分大丈夫っすよ。時々索敵で自分らの様子はチェックしてくれるんですよね。」
「ああ、それはそうだな。それならここを任せるから俺は少し先の様子を見てこようと思うんだが、良いかな。」
「偵察って事っすか?」
「うん。そうだ。フロアボスのあたりを見ておきたくてね。ここはあと1時間で上に戻るつもりだから30分ほど行ってから戻って来るよ。それまでここで無理せずにオーガを倒していてくれ。」
「了解っす。」
キルは単独でダンジョンの奥に入って行く。5人は陣地を動かず近づくオーガだけを倒す予定だ。
キルはレッドオーガを倒しながら第2階層のフロアボスを調べに向かった。残念ながら30分で辿り着けないくらいダンジョンが広く引き返す事になったのだが、それでも第3階層で狩りをするには野営が必要になるのは避けられなさそうなのがわかった。
30分で引き返したキルは待っていた5人と共にギルドの出張所に引き返した。
部屋は3部屋借りることにした。今日はミノタロス19、グレートミノタロス1、レッドオーガ35匹とほぼ半日の戦いにしては結構たくさん魔物をたおしたのではないだろうか。
その晩キルは⭐︎3のジョブスクロールを4つ弓使い1、剣士3つ作り、ケーナ、エリス、ユリアに買ってもらった。1200万カーネル。これが⭐︎3ジョブスクロールの通常価格だ。
これは出世払いにした。
ケーナは上級弓使いに進化した。エリスとユリアは討伐経験が足りずにまだ中級止まりで有る。だがいずれは上級に進化する。明日は5人でオーガを狩って討伐経験値を稼いでもらいキルはグレートミノタロスと第2階層のフロアボスを倒すための情報収集の予定だ。
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