93 第2の新人2
「なら、、、私は、、、聖職師、、かな?」とマリカ。「聖職師でも魔術師の魔法もスキルスクロールで覚えられるんでしょう?」
「俺の作れるスキルスクロールの範囲内ならばそれは約束しよう。他で手に入るスキルスクロールを使っても同じことだろうけれどもね。」キルが答える。「聖職師は初めは聖職師が覚えるアーツや魔法が魔物を狩ることには不向きで成長しにくいから初めは別の魔物討伐手段を持つのは良いことだと思うよ。初めは魔力量によって使用回数に制限のある魔法より弓矢で魔物を狩った方が成長が早いかな。」
「そうですか。じゃあやっぱり弓矢で魔物を狩るのは正解?ですか?」とマリカ。
「いや、前提が違うからなんともね。まずは、魔物をすぐ発見できるように索敵のスキルを身につけてもらう。それと矢があまり当たらないからほとんど当たるようにオートターゲットのスキルを覚えて、あとは聖職師のジョブスクロールで初級聖職師のジョブを身につける。」
「私はどうするのか?」とユミカ。
「ユミカも初めは索敵とオートターゲットのスキルを身につけて討伐経験値を稼ぎましょう。その後で拳闘士用の武器と防具を調達して何か拳闘士用のアーツを身につける事ですね。」とキルは答えた。
キルはマジックバッグから蝋皮紙とミノタロスの魔石を出して聖職師⭐︎1のジョブスクロールを作った。
そしてマリカに初級聖職師のジョブを身に付けさせる。
その後2人に索敵とオートターゲットのアーツを身につけさせた。
索敵ができるようになった2人は周りじゅうに居る魔物に気づき驚いた。
そして午後の狩りを開始した。オートターゲットで矢を外さなくなった2人は午前とはうってかわって魔物を狩りだした。
午後の狩りで新人達は30匹ずつ魔物を狩り、ケーナ達も30匹ずつくらいは狩っていた。キルは近づくウルフの群れを中心に35匹狩殺した。頃合いをみはからってギルドで買取をしてもらい43万カーネル、1人86000カーネルの稼ぎを分け合った。
そしてユミカの拳闘士用の武器と防具を買い揃えるのにキルが30万カーネル貸してやり、なおかつ飛龍拳のスキルスクロールを作って覚えさせた。
マジックバッグを手に入れてからキルは全ての持ち物をこれに入れていた。ゼペック工房に置いて強盗に入られても困るからだ。
なのでスクロールを何処ででも作れた。
マリカは116万、ユミカは96万カーネルの借金を背負った。
新人2人の訓練は順調に滑り出した。そしてその晩キルは⭐︎2のジョブスクロールを中心に作っていなかった上級スキルスクロールもたくさん作りMPがなくなるまでスクロール作りをしたので有る。
翌日は新人達の討伐経験値を稼ぐためにまた草原に出かけた。マリカは小さい魔物をターゲットに、ユミカは飛龍拳が強力で離れたモーモウも一撃で倒せたことからモーモウをターゲットに狩りを行わせた。
ケーナ、エリス、ユリアもモーモウをターゲットにキル達とは二手に分かれて狩りを進めることにした。
ユミカとマリカの指導はキルが受け持つ。
食事前にケーナ達はそれぞれ30匹のモーモウを狩り、マリカとユミカは25匹を目標にしてそれを達成した。キルは5人の様子を見守りながらウルフの群れを狩っていた。近づく4つの群れを狩って5人の安全を担保しながら28匹のウルフを倒した。
倒した獲物を収納して回るのもキルの役目だった。
昼飯はマリカの狩った一角ウサギを2人に捌いてもらって焼いて食べる。
食べながらマリカがモーモウを狩れるように強射のスクロールを買わせることを話した。
「それをやれば、モーモウを狩れるようになれるのなら買いたいです。」マリカは乗り気だ。午後の狩りからマリカもターゲットをモーモウに変えた。
午後の目標はケーナ達50匹、マリカとユミカは30匹以上にした。
キルは近づくウルフ退治だ。
午後の狩りも順調に狩り続け、結局マリカ32、ユミカ35、ケーナ達は50匹をクリアして、その間にキルはウルフを48匹倒すのだった。
マリカもユミカもおそらく討伐経験値は100を超えて中級ジョブスクロールが有効になる頃だ。狩りを終えて⭐︎2のジョブスクロールを使う。
2人はステータスの大幅な上昇を身体で感じて喜んだ。
「何これ、信じられない。」とマリカ。
「うむ。凄く力がみなぎっているぞ。」とユミカ。
「よかったな。これで君たちは中級戦闘職のジョブを得たわけだ。他の3人と同じにね。」とキルが言った。「後はもっと経験を積むことだな。」
エリスとケーナが強いスキルスクロールを欲しがった。ユリアも頷く。
上級剣士の千斬剣、穿通牙 上級弓使いのアーツ、3連爆射、追尾撃射、のスキルスクロールを作り覚えてもらう事で3人に納得してもらった。
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