227 進化の系譜 その199
深海? の魔物を仕留めたトーコ一行は、そのまま遠くに在る小島を目指していた……というか、それ以外に目に付く物が無かっただけともいうが……
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──人外レベル4 その24──
ぺたぺたぺた……ざっざっざっ……
水面……海面から砂浜に辿り着き、足音も相応の物に変わる。まだ効果時間だったが取り敢えず魔法は解除された。実はこの魔法……トーコ本人だけなら維持魔力は0だが、他人に掛けた場合は徐々にだが維持に魔力が消費されるのだ。1時間程経過した今……トーコの魔力は最大値の半分を切り、かなり怠くなっていた!(そりゃ従者ゴーレム5体も居るし(苦笑)←ロッ君、ロム、マリィ、カルス、レイジの5体)
「ちょっと休憩していい?」
トーコが流木っぽい物に腰掛けながらそういうと、
〈ならば、周囲を哨戒してくるでゴザル〉
ロムはそういうが早いか、歩き出す。
〈なら、護衛に付くね。マスターはゆっくりしていて?〉
カルスが少しだけ離れて目を瞑る。別に立ち寝してるんじゃなくて、耳に集中してるんだと思うけど……人間と違って視覚を閉ざしても聴覚が鋭くなるようにはなってない……と思う。
※逆に音を出さないで近付く魔物が居た場合は却って危ないんじゃないかと……(苦笑)
〈えっと……じゃあ、結界を出しておきますね?〉
マリィは物理結界というよりは、侵入者が居たら警告音を出すタイプの結界を張った。
〈じゃあ僕は物理結界を。まだ余り上手くできないので期待はしないで貰えると……〉
レイジは敵味方判別で通過と拒絶を行う、技量的にはトーコをも上回る高度な結界を張った。レイジ、恐ろしい子!……とトーコが思ったかは不明(もう寝てるし(苦笑))
「くーー……くーー……」
〈あらら……〉
〈マスター、寝相悪いですね(苦笑)〉
レイジが気付き、マリィはくすっと笑いながら流木から転げ落ちて寝ているトーコをお姫様抱っこする(何故かレイジより筋力値が高い模様)
〈レイジ、申し訳ないけど……〉
〈あーー……んと、このマントくらいしかないけど〉
〈それでいいわ。砂浜の上で直に寝るよりはマシですし……〉
とはいうものの、トーコの皮膚はその辺の岩より頑丈なので痛いとかはないだろう。寝心地がいいか悪いかといえば、マントが敷かれた程度でもいいとは思うが……。トーコを静かに横たわらせ、2人で寝顔を愛でていたその時。
〈むっ?……2人とも、備えろ!〉
カルスが何かに気付いたのか、小さく叫ぶ。
〈〈え……一体何が……〉〉
マリィとレイジがハモったその時……
〈敵襲! でゴザルぅーー!〉
少し遠くから、ロムの声が空中高くから降りてくる……いや、落ちて来る?
〈〈〈ロムっ!?〉〉〉
それは……端的に表せば……巨大なワームに放り出されたロムが、中空で叫び……そのままワームの大口に飲み込まれる所だった……
〈〈〈食べられた……だとっ!?〉〉〉
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ワームの食料は肉も草も食べる雑食性で……但し、ゴーレムであるロムは魔力を含んだ岩となる。が……粉々に砕かれる可能性も無くはないという……(噛み砕く用途には向いてない歯なので、鳥みたいに飲み込んだ小石で食料を磨り潰す用途にされるかも知れないという!)
※要はロムピンチ!(笑)
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