第28話 変異スライムを鑑定してみる!
-side アクシア-
「スライムさんと大分仲良くなったしちょっとだけ調べてみよっかなー?」
「それがいいだろう」
スライムと触れ合うこと3、4時間。
そろそろ、遊ぶのにも慣れてきた俺たちは次の段階へいくことにした。
青龍様と俺でスライムのことを調べてみるのだ!青龍様と俺はまだ鑑定魔法スライムさんに鑑定魔法を使っていない。
辺境伯家でも色々と調べてくれてるみたいだけど、多分、俺と青龍様の方が詳しく調べられそうなんだよね!
「かんてー」
俺がそう唱えると、結果が浮かびあがる。
名前:スラさん
種族:スライム(特殊)
魔法:不明
スキル:不明
参考:普通よりぷるんぷるん、ぽよんぽよん、ぷにんぷにん
詳細
「そっかーー!」
鑑定結果が平和すぎてほのぼのしてしまう。
「どうした?」
「んーー?鑑定して見たんだけど、ぷるんぷるん、ぽよんぽよん、ぷにんぷにんって事はわかった」
「なるほどわからん」
だよねー。調べても全然この子のことが、わからないよ。
「我も鑑定してみよう」
「お願いー」
--ピカーーッ!
スライムさんの周りに温かい光がキラキラと光る。
おおっ!青龍様の鑑定魔法は発動すると光るんだ!かっこいい!青龍様の鑑定魔法の方が精度がいいのかもしれない。
しばらくすると、キラキラピカピカがおさまる。
「ふむ……、うむ、うむ」
青龍様は満足そうに何やら頷いている。
「どうだったー?」
「うむ、なかなかだったぞ?こやつには伸び代がある」
「へーー!!」
流石青龍様の鑑定魔法。
何かわかったみたいだ。
どんなことなのだろう?
「ふむー、こやつは、最終進化がエンペラースライムの個体のようだ」
「おー」
「本当ですか!!??」
「うむ」
「エンペラースライムですか……!噂でしか聞いたことないですが、Aランクモンスターで大変強いらしいですよ」
「だね、普段は森の中とか湖の中にいて、人前に滅多に姿を現さないらしいから見ることはないらしいけれど」
へー、エンペラースライムさんか。
エリックが読んでくれた本にたまに出てきたけれど、実際はどのくらい強いんだろう?
「エンペラースライムさん魔物でいうとどれくらい強い?」
「そうだな……我も前に野生のエンペラースライムの戦った姿を一度見たことはあるがその時は特殊な球を飛ばして、ワイバーンを仕留めておった」
「おー……それはつよそう」
ワイバーンか。言わずと知れた危険生物の一つ。我が領でもワイバーンの群れが出た時は緊張が走るくらいとても強い魔物だ。
「この子は今でも強い?」
「いや、今はあまり強くない。少し普通のスライムよりもぷにぷにでぽよんぽよんなくらいだ」
「そっかー」
「だが、こやつがもしエンペラースライムになったら、そこらの魔物など比べ物にならないほど強くなるだろう」
「「「おおー!!」」」
青龍様はドヤ顔でこちらを見ながら語る青龍様に俺たちはパチパチと手を叩きながら歓声をあげる。
うんうん、もしスライムさんが進化してエンペラースライムになったら、フィル兄も強い味方を手に入れられるという事だ。
これは気合い入れなきゃね!
がんばろー!!
「……ところで青龍様、スライムさんってどうやって進化するのー?」
「知らん」
「え?」
「知らん」
「……」
オワッター。青龍様でも進化方法がわからないならオワッター。
気長に頑張ろうか。うん。
----------------------------
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます