第17話 作りたいお部屋を考えよう!

-side アクシア-




「お日様の問題は解決したけれど、どんなお部屋を作りたいかはまだ決められてないから、今日はこれくらいかなあ」

「そうですねえ。一旦、帰って休みましょうか。ご希望を言ってくれれば、辺境伯家の家の者の言って、大体何でも出来ますが」

「いやだ!自分でやりたいの!」

「デスヨネー」



 パパやママに、見せるのはいいけれど、自分の帝国は自分で作りたい。かっこいいの見せて自慢するんだ!



「ふむ?先ほど言った通り、お昼寝部屋は確定じゃろ?」

「ええ。それは確定です」

「ふむ。どうせなら、我もアクシアとお昼寝がしたいのう」

「分かりました。一緒に、くつろげるように広部屋を作りましょう」

「助かる」



 寝室は大事だもんね。お昼寝大好きな俺にとっては非常に重要だ。青龍さんと一緒に寝れれば、夜にぬいぐるみを抱きしめなくても、寂しくなくてもっといい。



「うーー、一生懸命部屋割り考えるよ!」

「ええ。頑張ってください!アクシア様ならできます!」



 ふふっ!エリックもこう言ってくれているし、大丈だろう。それよりも、今夜の晩御飯は何かな?



「アクシア〜!おかえり〜!」

「ママ!ただいま!」

「今夜の晩御飯は、青龍様が下さった、オークキングロース肉のハンバーグよ!」

「やったーー!」



 大好きなハンバーグだ!うれしい!

 今夜はご馳走だ!



「ふふふっ!先に手を洗いましょうね〜!」

「はーい!」



 水魔法を出しておててを洗う。

 ちょっとした時にお水の魔法で洗うことが出来るのは楽だ。やり過ぎると、手荒れがたまにひどくなるからポーションでたまに直さないといけない事もあるが、良いことの方が圧倒的に多い。



 手を洗った後は、食事が運ばれてくるリビングへ向かう。食事はコックさんが作ってくれているらしい。

 前世で食べられていたもので、こちらの世界に来てから食べられていないものも沢山あるからいつか頼んで作ってもらおうかな?



 そうだ!地下帝国にはご飯が研究できるスペースを作ってもらおう!まだ食べたことのない色んなお肉やお魚を食べ比べて見たりしたい。調味料とかも作りたい。

 幸いにも神様達がくれた鑑定は大変便利で、食べ物に関しても、作り方や何の食材に似ているか、それが食用かどうかなど、知っている事は色々見ることができる。



 そんなことを考えながらも、いい香りに釣られて、ママとエリックを置き去りにして、ドタドタ走って食堂に向かうとパパとフィル兄とテオ兄がいた。

 テーブルの上には、美味しそうなお野菜とデミグラスソースがかかっているハンバーグがお皿の上に載っている。



「おお〜!美味しそう!」



 俺はまだ3歳児なので、大きなお皿に盛り付けられてのをシェアしているみんなとは違い、お子様プレートだ。

 所々に、子供心をくすぐられるような遊びが施されていてワクワクするね!



「いただきまーーす!」



 --パクッ!ジュワリと肉汁が広がっていてとても美味しい。噛み切れやすいように、柔らかく小さな形にしていてくれてとても食べやすい、コックさんいつもありがとう。



 それにしても、こんなに美味しい豚肉……ではなくてオーク肉は初めて食べたな。オークキングって言ってたから、やっぱり高級お肉なのだろう。3歳児の胃袋だと、少ししか食べられないのが残念だ。

 そんなことを思いながらも眠くなってくる。こっくりこっくり……。



「あら?ふふっ!今日はいっぱい遊んで、疲れたのかしら?」

「いいことだ。子供はそうでなくてはな」

「「かわいいー!」」



 みんながそんな事を言っているのを遠くに感じながら、俺はね落ちたのだった。




--------------------------

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る