第3話 魔法訓練開始RTA

-side アクシア-




 さて、意識が戻って、次の日。朝が来て起きたら、ぼけーっとした後、暇だったので昨日の続きで身の回りのものを沢山鑑定していた。

 鑑定についてとても便利な機能があったから、説明しておこう。昨日、そのままにしておいた、鑑定の詳細という部分の欄。

 ここを意識して目を向けると、様々な成分が出てくる事を発見した。例えば、俺が今寝ているところの枕の鑑定をする。



 名前:枕

 詳細



 すると、このように出てきた。この詳細の欄を目で意識すると、このように出てきた。



 名前:枕

 詳細:木綿100%



 このように原材料が分かるのはとても便利な機能だ。

 --というか、分かってはいたけど、天然素材の木綿、絶対高級なやつだ!

 ふかふかだもん。間違いない!!

 


 こんな感じで寝たり起きたりしながらカーテンの原料がシルクで出来ている事、ベッドは、羽毛で出来ている事などが調べた結果分かった。

 ママンが元王族ということからも分かってはいたが、うちは間違いなく裕福だという確証が持てた。それからは頭を使って疲れたのか、またぐっすり眠った。




 ♢ ♢ ♢ ♢ ♢




 次の日、気づいたらまた朝がきた。

 今日はやる事がなくとても暇だ。

 周りのことは一通り調べ終わったし、ぼけーっとしているだけ。10分から30分したらまた眠くなるんだけれどね。

 昨日もあの後、ママンが絵本を読んでくれて、この世界の童話を少しだけ知った。

 ファンタジーな世界なだけあって、出てくる登場人物がやたらとリアルな精霊さんのお話だった。



 ママンが1日中近くにいれば、話題に困る事もないけれど、そんな訳にもいかない。

 一応、俺のことを見張ってくれているメイドさんはいるけれど、遊んでくれないし、そもそも俺は今話せないので、何か伝えたいと思ったら泣くしか無く、困らせるだけだろう。



 むむむ……!困った。

 これでは転生して、他の人たちよりも物心がついている時間が長くて、努力できる時間も長いというアドバンテージを活かせそうにない。

 今の俺でも出来る事ってなんだろう?

 うーーん?そうだ!

 よく分からないけれど、ここは魔法が使える世界だと神々が言ってた。

 神々が希望をもし叶えてくれていたら、俺も魔法を使える可能性が高い。

 人が魔法を使っているところは見た事がないけれど、やってみよう。

 魔法の練習開始RTA計画がうまくいけば、同年代の子よりも、差がつけれるはず!

 俺は全属性だから今から練習できれば、上級魔法を人よりも多く練習出来る確率も上がるだろう。



 だけど、魔法ってどうやって使えるんだろう?やっぱり、前世での物語でもあった通り、魔力が必要なのかな?とりあえず、体の中に魔力があるのかを意識して探してみよう。

 目を閉じてー、集中!

 何か違和感はないかな?んーー、あるような気もする!あ、なんか、あったかい何かが、肩から手にかけてあるかも!これかな?

 これっぽい。これを、全身に巡らせる事はできるかなー?出来そう!



 そんな感じで、魔力を巡らせ終えたところで、今日もスヤスヤ眠るのだった。



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