第39話 おかん、絡まんといて!

俺のおかん


おかん……俺、心配したのに……



俺が家に帰ってきたら


酎ハイばり飲んでるおかん


頭痛かったんちゃうか


朝から痛いゆうて騒いでたやろ?




家はぐちゃぐちゃ、


せめて片付けてから飲んでくれ


いや……


これは病人の呑める量じゃない



「おかん、もしかして仮病?」



「うるさいなァ、主婦にはなんもしたない時もあるねん」




ほんならまたもや来る攻撃


必殺、「あんた覚えてるか?」




酔うとる……、完璧に絡まれてる俺



聞いても無いのに語り出す



あれは小学高校学年やったな〜


事の始まりは学校から突然の電話や



「尿検査の結果、えらい数値出てます!直ぐに病院行ってください!」



尿検査で子供とは思われへん凄い数値を出したまぁくん含む二人


もう一人の子は既に母親と診察に行ったとの事やった



「なんのことや、そんな検査いつしたんや」


(まぁくんなんか隠してるな……)



「とりあえず、今から直ぐ病院行くで!あんたえらい検尿検査の結果数値高いらしいで」



ほんなら目ぇ泳いだまぁくん


かなり怪しい


問いただしたら、検尿出し忘れてて


しゃあなしに友達と行きしなオロナミンC入れて出したらしいな!


あんたの友達のお母さん偉い慌てとったでほんまやめたりや〜



「アタシは大笑いしたわ!」


「アンタみたいな恥ずかし子他に居らんわ〜」



そないゆうてガハハと笑てるおかん



いや、まぁ……

でも仮病とは違うけどな



「は?あんたも私と変わらんでぇ」



おかんそれ、今言うか?


またちゃうやん


「おかんは検尿したら、酎ハイ出そうやな」


「しばくで」


これ以上絡まれたらかなんから逃げよ





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