第4話 繰り返す

もう何回も飛び降りている。

いつ死ねるのだろう。

悲しみも恐怖も薄れてしまった。

今度こそ。


「危ない!」


ぐいと体を引かれ橋に倒れ込む。


「ここは何人も飛び降りているんだ。『何度飛び降りても死ねない』って。一回で死ぬのに」


私を助けた男性はそうまくしたてると橋から飛んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る