第17話 墓参り

墓地で若い女性を見かけた。

花とお菓子を供え、線香の煙が尽きるまで手を合わせていた。


「よほど親しい方だったんですね。

きっと喜んでいらっしゃいますよ」


優しい気持ちで声をかける。


「いえ、知らない人です」


なんかお墓の気分だったので、と笑って女性は立ち去った。

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