ほぼツイート

@okogeman

自転車を漕ぐのを友達に見てもらう

 友達に電話する。

「もしもし」

「もしもし」

「あのさぁ、俺が自転車を漕いでるのを見ててほしいんだけど」

「ん?何?」

「そんでさぁ、できれば喜んでほしいんだけど」

「進まないで」

「お前、俺の家に来るときに、いっつも自転車で来るじゃん」

「うん」

「それやめて、俺と被るから。俺が自転車こぐから」

「・・・どういう意味?」

「早く来い」

「何でいけばいいの?」

「俺は親じゃない!」

 俺は電話を切った。


 俺がシコり切って自転車をとめてある家の外で待っていると、30分くらいで友達が息を切らしながらやってきた。

「遅い!」

「いや・・・走ってきたから・・・」

「息を切らすな!気持ちが悪い!」

 俺は友達の呼吸が整うのを待った。それだけの時間だった。意味が分からない。

「じゃあ、漕ぎます」

 とめてある自転車にそのまま乗り、ペダルを漕いだ。

「お前も何かしら活動しろよ!俺のソロ活動を見に来たんか!?」

「いまだに目的は分からないよ」

「俺は親じゃない!」

 友達は俺を盛り上げた。主に拍手をしたりしていた。はしゃいでいる友達を見ると腹が立つ。

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