ロイシュネリアの結婚
平瀬ほづみ
プロローグ
昔々、この大陸の中ほどに小さいながら豊かな国がありました。その国を統べる王は武勇に優れまわりの国から恐れられていましたが、若くして病に倒れます。王は自分が最も信頼していた弟に、幼い王子の後見役を頼み、息を引き取ります。しかし王の亡きあと、王弟は約束を守らず自分が王位に就くことを宣言。王子を処刑しようとしました。
王子はすんでの所で城から逃げ出しますが、行方が分からなくなってしまいます。
王弟の行いのせいで国内は分裂。その隙をついて虎視眈々とこの国を狙っていた隣の大国が襲い掛かってきました。
最初は快進撃を続けていた王弟ですが、実は味方の中に敵国と通じていた人間がいると知って疑心暗鬼になり、味方でも疑わしいと思うと処刑するようになります。誰も王弟を諫めることができなくなり、王弟は無謀な作戦を立てては負けることを繰り返すようになります。
このままではこの国が滅びてしまう。
そんな折に行方不明になっていた王子がわずかな手勢で敵国の攻撃を次々と打ち破り、敵から国土を取り戻していきます。その戦いぶりに諸侯たちが次々と王子のもとへ集まり、やがて敵国を追い払うことに成功。王子は戦争を終結へと導くに至りました。
そして国を乱したとして王弟は国から追放され、弱冠十六歳の王子が王として即位します。
この国は新たな時代を迎えることになりました。
これは若き国王ルクレシウスの流転時代を支えた三人の部下「炎の将軍」クレオメデス、「氷の宰相」リフェウス、「先視姫」ロイシュネリア……のうちの、リフェウスとロイシュネリアの物語。
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