空の色は何色
せをは
第1話 雲の上は何色
空の色は何色だろうか.
テスト中に,僕はそんなことをぼんやり考えていた.
青色というのがきっと一般的な意見であるのではないだろうか.
しかし,世の中には空色という色が存在している.これが空の本当の色なのではないか.
いやよく考えてみると,空の色というものはたくさんあるのではないだろうか.曇りの時の灰色,雨の時の黒色,夕焼けの赤色.
いや,これは雲の色か.雲の上はいつも青空なんて名言もあるようだし,空の色は青色か.
いやでも,空色という言葉もあるし.
そんなことを考えているうちに,先生のやめの合図が聞こえた.シャーペンを置き,自分の答案用紙を見てみる.空,雲,青.そんな漢字ばかり並んでいる.これは数学のテストなのに. 僕は諦めて答案用紙を裏返して,後ろから回ってきたプリントの1番下に入れた.そして窓の外を見る.今日の天気は雲一つない青空だ.そして思い出した.空色はほとんど青色のような色だったことを.そして僕は45分を無駄にし,数学の補修が決定したことに絶望した.
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます