そして僕らの夏は終わった(1)

前置き 皆さんのお陰で週刊現代ドラマ157位になりました。

ありがとうございます。

皆さんに謝らないといけないことがあるので先に謝っておくとこの試合タイトル見たら分かると思うけど負けます。

そして一旦再び挫折した鬼澤が復活を遂げるまでが第二章までです。


県大会が始まってからの勢いそのままに僕たちは決勝に勝ち進んだ。


対戦する相手は島商業だ。

守備や投手はいいが打線は弱い。

そんなチームだがスモールベースボールでここまで全て僅差の試合を勝って決勝まで来ていた。


相手の投手は山上投手だ。

魔球縦カット(ジャイロみたいな変化する球)に加えて独特の軌道で落ちる縦スライダーを駆使して相手を蹂躙する技巧派ピッチャーだ。


僕は今日は先発でないのでベンチで見守っている。


試合が始まった。

じゃんけんに負け後攻を取られた。

胸騒ぎがしたが気のせいだろ。

そう思っていた。

あの悪夢が起こるまで。


一回の表1番バッターの梁川先輩は7球粘るも縦スライダーを振らされ空振り三振。

続く若狭先輩は僅か3球で追い込まれ縦カットを振らされ空振り三振。

3番の岡部君は追い込まれてから縦カットにバットを当てることはできたもののショート正面の平凡なゴロとなり三者凡退となった。

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