夕闇に溶け入る鴉の鳴く声に

優しく剥いて、蜜が滴る

　柔らかな　産毛（うぶげ）を撫（な）でで

　そっと　めくって

　毛穴さえも見えそうな　肌

　優しく　剥（む）いて

　蜜が　滴（したた）る

　白（しろ）く

　紅（あか）く

　熟（う）れた　香り

　食べてあげるから

　と、

　唇（くちびる）に　寄せた

　🍑

　桃を買いました。

　白桃。

　直売所へ行って、

　ご自宅用（所謂（いわゆる）B品）を。

　農家さんから直接買うので、美味しい物がお値打ちに手に入る。という穴場。（職場のお局様に教えて頂いた所）

　ちょっとキズがついていたり、形が歪（いびつ）だったりするだけで。価値が下がり、

　正規品として出荷できないものを、お買い得に手に入れられます。

　タイミングが合わないと、売り切れてて……

　昨日は、運が良かったです！

（急に「桃、食べたい！」と言う人がいたので、買いに行ったのです。一緒に。）

　帰宅後、その桃を一口サイズに切って、ゼリー液で固めて。

　いつでも、すぐに食べられるように、おやつにしておきました。

　キッチンでは、今も桃の香りが漂（ただよ）っていて。

　残りも、傷（いた）んでしまう前に食べてしまいましょう♪

　農家さんからやってきた桃には、もれなく小さなムシさん達も付いていたりします。

　甘くて美味しいって証（あかし）なんでしょうね。

　ムシさん達に食べられる前に、熟（う）れて溶けてしまう前に、

　こちらで食べてしまいましょう。

　大きな桃。

　立派な桃。

　ほんのちょっと、茶色くなってしまっただけの。

　正規品にはなれなくても。

　美味しく食べてあげるからね。

　うちに来てくれて、

　ありがとう♪

　優しく　皮を　剝（む）いて　あげる