工房に行くと
かつてドットと共に修行した鍛冶師のゲンが住んでいるというビーズの街に到着したニラダ達『成長しあう者達』であったが、そこで住民からゲンはすでに武器も作っておらず、冒険者からの依頼も受けていないというのだ、それを知り仲間達はあきらめかけるが、ニラダはドットに世話になった事があるという事実を話してゲンに依頼をする事を決める。
「ニラダがそこまで言うなら私達も付きあうわ」
「ありがとう、それじゃあもう1度さっきの人の工房の場所を聞いてみる」
ニラダは最初にビーズの街で会った住民に改めてゲンの工房の場所を聞き、場所を聞くとそこへとミヨモ達と共に向かう。
そして教えられた場所にたどり着くと工房らしき建物を目にする。
「ここがゲンさんの工房か」
「結構でかいな」
「とりあえず入ってみようよ」
「そうね、入ってみましょう」
仲間達に促されてニラダは工房内に入るとそこはニラダにとって見た事のない光景であった。
「しょ、職人がいっぱいいる」
「それに作業場所が広いな」
「もしかしてこの職人さんってみんなゲンさんのお弟子さんなの?」
「そうでしょうね」
ニラダ達が工房や職人について話していると若い男の職人が声をかけてくる。
「すいません、お客さん達なにか御用ですか?」
「実は俺達、ゲンさんに用があって来たんですが」
「親方にですか?ちょっと待ってもらっていいですか?」
男はそう言うと、工房の奥まで行き、しばらくするとちょっと太めの身体の大きな中年の男と共に戻ってくる。
「俺に用ってのは、ん?おい、カールこいつら冒険者じゃないのか!」
「ぼ、冒険者ですか?」
「見て分かんねえのか!魔法使いらしきかっこした男と女、それにあの聖職者の女はさしずめヒーラーってところで、あいつは軽装からしてシーフかアサシンだろうな、カッコだけで見極められねえようじゃお前もまだまだだな」
「す、すいません」
「悪いが、うちは冒険者の依頼は受けていないのでな、帰ってくれるか」
若い男の名前はカールと言い、奥から出てきた男はニラダ達の服装から冒険者だと見抜き、帰るよう促すが、逆にニラダが尋ね返す。
「ちょっと待ってください、あなたはゲンさんですよね?」
「そうだが、ん?冒険者でありながら俺の姿を知らねえとはお前、この街の奴じゃないな」
「はい、俺達はデデンの街から来て、そして俺は昔あなたと一緒に修行したドットに世話になっているニラダです」
「ドット⁉お前、ドットの知り合いなのか?」
ニラダがドットの知り合いという事に驚くゲン、ニラダはどうゲンに訴えるのか?
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