銀行に預けて
クロスマウンテンでの龍の葉を採取するクエストを達成したニラダ達は受付で報酬を受け取るが、その報酬が想像より多く、クロスマウンテンに常駐していたギガングを追い払った分が上乗せされたというのだ。
「すごいね、でもこれって懸賞金ってわけじゃないんだよね?」
「ああ、あくまでも安全確保に貢献したという意味合いが強いな」
ニラダがミヨモの疑問に答えると、今までにない高額報酬の分配をどうするかで一同は悩みだした。
「問題はこれらの報酬をどう分配するかね、強力な装備も必要だとは思うし」
「そうだな、まず今後もクロスマウンテンのように遠出する事もあるし、それらの予算も考えなくちゃいけなくなるな」
「俺達の生活費は今まで通りでいいとして、パーティー用の資金を多めに確保しておくか」
「そうだな、そうすると俺が管理するのか、こんな大金荷が重いな」
大金の管理に少し気が重くなっているニラダに対してティアがある助言を行う。
「ねえ、ニラダ全額持っておくのが不安ならギルドの銀行に預けておくのはどうかしら?」
「そうか、その手があったな、待っててくれ、とりあえずいくらか預けてくる」
そう言ってニラダはパーティーメンバーに生活費を分配すると、残りの資金を受付に行き、ギルドの銀行に預けるよう要請する。
「では、当ギルドの銀行にてお預かりさせていただきます、お引き出しの際はお声をおかけください」
「はい、お願いします」
ギルドの銀行にパーティー用の資金を預ける手続きを終えると仲間の元に戻り、テーブルについてこれからの話を始める。
「とりあえず預けたし、また必要な時は俺に言ってくれ、引き出すから」
「おう、分かった」
「さてカイルさんともこれから魔王軍の幹部の情報を共有していくわけだが、まだあのギガングと同等以上の奴がいると考えると次遭遇するまでにかなり強くならないとな」
「それもだけど、ここまで治癒魔法だけでみんなを支えてきたけど、攻撃の手段もあったほうがいいわね」
「だけどティア、ティアはこれまで治癒魔法以外は習得できなかったんじゃないのか?他の魔法の習得となると時間もかかるんじゃ?」
ティアは治癒魔法とそれらの範囲を広げるスキルでパーティーを支えてきたが、他の魔法の習得も必要ではないかと考えていたが、それは時間がかかるのではないかと指摘されるが、ティアはある事実を話す。
「一からとなると時間はかかるけどニラダ、訓練をしているのはあなただけじゃないのよ、私も先日リンダさんに訓練をお願いしてあるスキルが派生したの」
ティアが新たに派生させたスキル、その効力とは?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます