師匠の事
ニラダ達はSランク冒険者、パーティーを目指す為への方針の話し合いをしている途中で他にニラダの師であるガンディーを知っていそうな者にカーリソンギルド長が思い浮かんだが、多忙であるカーリソンと話すのは難しそうだとニラダ達が考えている中、ミヨモが受付にカーリソンギルド長に用件を伝えたいと話している様子を見て、驚愕してしまう。
「私達、ちょっとカーリソンギルド長に用件があるんですけど、お会いする事はできますか?」
「ええっと、ご用件の内容をお教えいただけますでしょうか」
「え、ええっと、あ、私達のリーダーが……」
ミヨモはカーリソンギルド長がニラダの師匠ガンディーについて知っているかもしれないと話そうとするが、その状況を見てニラダがミヨモに叫んで制止する。
「ちょっと待ってーーー!ミヨモーーーー!」
「え?ニラダ君……」
「はあ……はあ……すいません、ちょっとお待ちください」
「は、はい……」
受付嬢が戸惑っている中、ニラダは一旦ミヨモを自分達が着いていたテーブルに連れていき、そこでミヨモに対して強く注意する。
「何をしているんだ!いきなり呼びかけてギルド長が俺達に会ってくれるわけないだろう!」
「ご、ごめん……でも、ニラダ君のお師匠さんを知ってそうなのってカーリソンギルド長くらいしかいないんでしょう……」
「あくまでも思い浮かんだ1人だよ、それにだ冒険者としての困った事ならともかく俺の個人的な事情にギルド長の手を煩わせれたことが知られたら他の冒険者から余計に疎まれて活動の妨害にあうかもしれない」
「そうなの?」
ニラダの言葉はあまりに強かった為、ティアがミヨモに対して少しフォローを入れる。
「まあ、あくまでニラダは考えうる最悪の事を言ってるだけだけど、でもニラダの言うようにギルド長が個人的な事への介入や、特定の冒険者への肩入れをするとは思えないし、ギルド長にニラダのお師匠様の事を聞くのはちょっとまずいかもね」
「そうなんだ……せっかくニラダ君のお師匠さんの事が分かると思ったのに……」
「ミヨモ……ごめんミヨモは俺の為にああ言ってくれたのに、きつい事を言ってしまって」
「ニラダ君……」
「だけどやっぱり俺達がSランク冒険者として会うのが最も正道なのかもしれないし、そうして肩を並べる意識がないと軽くあしらわれるだけだ」
ニラダはミヨモに強く言ってしまった事を謝罪しながらも自分達はあくまでもSランク冒険者として会う事が正道だと主張し、その話を終えるとジャンが声をかける。
「なあ、ニラダ、
ジャンの言葉の意味とは?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます