ミヨモの友達
ティアとジャンがそれぞれの知人が冒険者であり、自分達のクエストに協力してもらう為に、受付に現在クエスト中かを確認しに行くと、ニラダは友人はいたが、彼らは冒険者にはならなかったという話をすると、ミヨモは自分と逆だと話す。
「ミヨモ、ミヨモと逆っていうのはどういう意味だ?」
「その前にさ、確か私ニラダ君達にどうして冒険者を目指したか話していなかったよね」
「そういえばそうだったな」
「私は小さい村で生まれ育って、そこで魔法を習っていたの」
突如ミヨモは自身が小さい村で生まれ育ち魔法を習っていたという話を始め、ニラダはミヨモの話を真剣に聞いている。
「そこで私と一緒に魔法を習っていた女の子がいてね、私は攻撃魔法しか習得できなかったけど、その子は攻撃魔法だけじゃなく、ニラダ君のように補助魔法、ティアさんのように治癒魔法も習得、それもどれも高いレベルで使いこなすから先生は大賢者になる器だって言ってたわ」
「俺と逆、まさかその子は……」
「うん、私より1年くらい早く村を出て冒険者を目指したの。私もその子に追い付きたくて、いつか一緒に冒険者をやりたくて目指したの」
「そうか、それじゃあその子とはデデンの街で会えたのか?」
ニラダはミヨモにその子に会えたかと尋ねるが、少し残念そうにミヨモは語り始める。
「ううん、一度この街の冒険者のリストを見せてもらったけど、この街で冒険者はやっていないみたいなの」
「ん?ちょっと待ってくれ、ミヨモの村から一番近い冒険者ギルドってデデンの街だよな?」
「うん、そうだよ。だから私もここに来ていると思ったんだけど」
「もしかしたら理由は分からないが、他のギルドに登録しているかもしれないな」
ミヨモはかつての自分の友人がデデンで冒険者をしているかもしれないと思っていたが、その友人はデデンの街のギルドには所属しておらず
、ニラダは別のギルドで活動している可能性をミヨモに告げる。
「そっかあ、でもギルドが違っても会えたりするのかな?」
「今は無理だが、俺達がランクを上げれば違うギルドとの共同クエストにも挑めるはずだ」
「そうなんだ、よーーしララちゃんに会う為に頑張るぞ」
ミヨモの友人の名前はララというらしく、会う為に再度気合を入れなおすミヨモと話を聞いていたニラダの元にティアとジャンが戻ってきた。
「お待たせ、今はクエストをやっていないみたいだし、これから協力の交渉に行きましょう」
「俺の方も聞いてみたが、クエスト中じゃないようだし、順番に交渉すっか」
ティア、ジャン、それぞれの知人へのクエストへの協力交渉が今始まろうとしていた。
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