4人パーティー
ジャンを自分達のパーティーに誘ったニラダ達はそのジャンと共に、冒険者ギルドへと向かい、到着すると早速ジャンは冒険者登録をしてそのままニラダ達のパーティー『成長しあう者達』に加入し、ニラダ達は4人パーティーとなる。
「これで『成長しあう者達』の皆さんは4人パーティーとなりましたので、今までより多くのクエストに参加できます。ただし規定によりこれ以上のパーティー人数は増やせませんので、あらかじめご了承ください」
受付嬢によると4人パーティーになると参加できるクエストの幅は広がる一方で、これ以上の人数をパーティーに加入させる事はできないのだ。
「俺が4人目か、本当にいいのかニラダ?」
「もちろんだよ、俺達はジャンの力が必要だと思ったから、誘ったんだ」
「まあユニークスキルも長年磨いた盗賊としての経験も活きそうだしやってはやるよ」
加入前は渋っていたジャンであったが、冒険者としてニラダ達のパーティー加入が決まると張り切っている様子がうかがえる。
「ニラダ君、そろそろ私達の借家の話もさせてくれるかな」
「あ、そうだな、それじゃあ相談してみるといいよ」
「うん」
ミヨモとティアはそのまま受付で自分達の借家についての相談をし、話がある程度進むとニラダに呼びかける。
「ニラダ君、一応空き家でも持ち主がいる場合は交渉が必要だし、パーティーの代表者としてニラダ君が保証人にならなくちゃいけないケースもあるらしいから立ち会って欲しいんだけど」
「分かった、受付嬢さん、その持ち主の居所は?」
「こちらです、事前に連絡しておきますので、その後で交渉をお願いします」
そしてギルドより家の持ち主に連絡を行い、後日ニラダ達も持ち主の居所に向かい、ミヨモとティアはそれぞれその集合住宅の一室に住む事になった。
「とりあえず2人の住居は決まったな」
「また必要な物は少しづつ買うし、そろそろクエストをしようよ」
「ええ、せっかく4人パーティーになったし、今までとは違うところを見せましょう」
「俺もやるとするか」
遂に4人のパーティーとなり、ニラダの頭の中にはある思いが渦巻いていた。それは自分達のパーティーを誰もが認める最強パーティーにする事、そしてそれを思わず口にした。
「みんな、俺達で最強のパーティーを目指そう」
「え?最強」
「どうしたの突然?」
「響きはいいが、できる事からやろうぜ」
「い、意気込みは大事だよ。まあいきなり言われてもピンと来ないよな、俺達まだ新人だし」
ともあれここにとりあえずニラダにとっては1つの目標ができたのであり、ここから『成長しあう者達』の本当の冒険が始まるのだ。
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