第20話

校門を出るとそこには、


「あ、あの!」


「・・・あの時の」


あの時の助けた少女がいた。


「私、あなたに感謝を言いたくてやって来ました」


「わざわざありがとうね」


「・・・はい!!・・・その、」


「何?」


「何で?練習試合出なかったんですか?」

なんか、すごく練習についてここ最近言及されるなぁ。まぁ監督のおかげでサーブに気付いたからだろうけど、


つか、試合に見に行ってくれのか。


「・・・私、あなたのサーブを知ってます!!」


「・・・っ」


「あなたのサーブは凄かったです!!もう今まで見たことない程に」


「・・・っ」

初めてだ。女の子にこんなに褒められたのは、そして、監督以外に褒めてくれてのは


「練習試合でも貴方ほどはいません。それどころか全然レベルが違いました。あれでも取れないなら、あなたのサーブなんて誰も取れませんよ!」


「そうみたいだね」


「えっ?」


「俺も最近知ったんだ。自分のサーブの凄さに」


「ど言うことです?」


ーーー

俺はあったことを説明した。


「そ、そんな酷いことが」


「うん、でもね。これからは監督のお陰で俺たちは見返せる」


「・・・っ」


「君も見ててよ。俺のサーブ。これから逆転するところを」


「はい!!私貴方のファンとして、見届けます」


ファン!!俺なんかにファン!!


こうして、俺は内心でガッツポーズを決め、大会に挑むモチベーションが上がった。


ーーー

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