第17話

「優」


「何??」


「今日さ、なんの日か覚えてる?」


「いや、それは覚えてるけど」


「そうなんだ!!なんの日だっけ?」


「・・・」


「言ってよ!!優」


「俺たちが付き合った日」


「そうだよ!!覚えててくれたんだ!!」


「・・・」


「はい!これプレゼント」


そして


 「ゆ、指輪??」


「そう、指輪だよ。」


「いや、そ、そのね。俺達・・・別れてる、じゃん?」


「でも、この日だったのは事実でしょ。私がバイトで買ったんだよ」


「そ、そうなんだ。でも、流石に貰えないなぁ。」


「いいじゃん!いいじゃん!!」


「いやあの、その、俺は何もプレゼント用意してないし」


「え頼んだら用意してくれたの?」


「いや!しないけど!!」


「いいから貰って。」


「いやでもね、俺はもう特別でもなんでもない日なんだよね」


「良いから!!いいから!!貰って。別に特別でも何の意味もなくてもさぁ」


「それなら、ありがとう」


「つけて見てよ」


「えぇ、いや別につけるまでは」


「だって、指輪貰ったのにつけない方もあれじゃん」


「まぁ、そうだけど」



 そして、指輪をつける。


 「えー、せっかくなら薬指につけてよ」


「婚約者じゃないだから流石にそれは嫌だよ!」


「私はそれで、良いけど、とりあえず、はいこれでお揃いだね」


 元カノははめてあって指輪を見せてくる。


 本当に俺は復縁する気ないんだけどなぁ。

 

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