第9話
で?ボスにきたわけだけども。なんかここのボス人型じゃね?
『あ、ここのボス人型じゃん』
『ってことは意思疎通できそうってことか』
『なんか聞けるかも…?』
『そもそもボスと会話ってあんまないから新鮮』
『意思疎通頼みます!【¥4500】』
「……っていっぱい言われてるけど?星斗君。」
「まぁやってみますかね?どうせ勝てますし。威圧でどうにかして話せる状態に持っていきますかぁ…。」
『え?威圧?』
『威圧ってさあ…』
『三段階以上の差がないといけないんじゃなかったか?』
『ここSランクだよな?』
「だよねぇ。私も思ってたんだけど。効かないんじゃないの?威圧。」
「いやぁ。どうにかなりそうじゃないですか?」
まぁ定義上はそうなっているが。俺とこのボスの差、ただの感覚だが実質的には三段階以上ありそうなんだよなぁ…
「じゃあ行きますね?『威圧』」
………効いた!威圧を使うと、一時的に俺に対して怯む、というか服従するような感じになるため、襲われる心配がほぼなく会話ができるのだ。
「なぁ、おい。最近、なんでFランクダンジョンの敵が強くなったか知ってるか?」
『………知らない』
……良かった。意思疎通はできるみたいだ。
けど、なんか隠してそう。ちょっと圧強めてみるかぁ…。
「本当か?」
『………SSSランクだ。』
「うん?」
『SSSランクモンスターが指揮してる。』
「……そうか。」
……どういうことだ?そもそもモンスターの出現理由とかもわかっていない状態だから、言えることは少ないが。
もし今の言葉が本当だとするならば、SSSランクモンスターは他のモンスターを操れる?
それこそ、強制的にモンスター同士を合体させて上のランクのモンスターを作り出せば。
俺たちだけでは対処しきれないくらいの数作られたら?
……あぁ。駄目だ。悪い想像が止まらない。
「他に知ってることはないな?」
『………あぁ。それだけだ。』
「星斗君。」
「あぁ。倒さないとだよな。」
けど、苦しめることはしたくないから。俺たちに大切なことを教えてくれたしな。
だから、一旦眠らせてから、毒で寝てる間に…。
「ありがとう、大切な情報を教えてくれて。」
ちなみに。ドロップアイテムは3分間炎攻撃を軽減するだった。いや、強くね?
_______
外に出て。今まで見れていなかったチャット欄を見てみると…。
『なんで威圧が効いてるんですかねぇ…。(恐怖)』
『もしかしてSSSSランクだったり?』
『今までは強い!すげぇだったけど今はすげぇ!怖え…になった』
『ってか、SSSランクモンスターがこの状況を作ってるってことか?』
『まぁ、あのモンスターが言ってるのが正しけりゃだけど。』
「多分正しいだろうな。威圧使ったし。」
「そうですね。私も威圧されました()」
「えっ!?それは申し訳無い……。」
「まぁまぁ大丈夫ですよ。それより、今度はダンジョンじゃないことでコラボとかしてくれますか?」
「時間があればですが。」
『そこは確約しろよぉ!』
『威圧効いたって言われてすぐ謝るのが星斗の偉いとこ。』
『それな!』
『心優しい星斗君へ【¥50000 中筋クルミ】』
「スパチャ…。ありがとうございます…」
「じゃあ!次は、私の魅力を最大限伝えられるように!頑張るから!」
「わかりました。……もう充分伝わったけどなぁ…?」
『やば。惚れた』
『イケメソ』
『こうやって女の子を落としていくのかぁ…』
『イケメソが言うからなんだよなぁ…こういうのって』
「っ…!今日はありがとうございました!」
「うん!ありがとうございました!!」
と、挨拶を交わして、アワさんは自分の家へと戻っていった。
「なぁ、お前ら。?俺、なんかやったか?」
『罪状 アワ様を惚れさせた罪』
『罪状 イケメソ罪』
『罪状 強すぎ罪』
「……うん?アワ様を惚れさせた…?」
『アッハイわかってないんですね』
『こいつどうやって彼女作ったんだ…?こんなに鈍感なのに』
『押されたら一瞬で落ちる説』
『たしかにぃ…?もうくーちゃんにグイグイ押されてデレデレだしぃ…?』
「まぁいいか?じゃあ配信切るぞー!明日は配信休むから、また明後日な〜」
『おけー』
『おつセイ』
『おつ星』
『おつ星』
『おつ星』
『だいぶ漢字が広まってきたな』
「漢字は広まんなくていいんだよ!んじゃ!」
今度こそ本当に配信を切る。ってかな?
俺はクルミさんから告白されただろ?で、だ。今回のチャット欄を見ていたら、俺無自覚のうちにアワ様まで惚れさせてたってこと…?
やば。俺色男じゃん。
まぁ、明日はクルミさんとデートだし!楽しみだぁ…!
_______
色男星斗。
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