真夏に見た夢ー自衛隊の呼吸
気がつくと森の中、俺は自衛隊の訓練に参加していた。服は何時の間にか迷彩服になっている。
「今回の訓練では迷彩の呼吸を修得してもらう」
おお、あの呼吸か。
確かに森の中で普通に呼吸をしていたら魔物に気がつかれてしまう。
「いいか、まずは地面に這いつくばれ! そして土と同化するのだ!地面スレスレに顔をつけて土を感じろ、土の呼吸だ!」
ん?土の呼吸?…………うむ、何かどこかで聞いた事があるような?気のせいか?
まぁいい。土の呼吸、だな。
土だ、俺は土だ………いや、俺、風エルフだからなぁ。カンさんなら簡単に土の呼吸を修得出来るんだろうか。
「よし!全員修得出来たな。次は草に顔を突っ込め!草の呼吸だ」
えぇぇぇ……草に突っ込む?嫌だなぁ。俺は虫はあまり得意ではない。虫がいない事を祈る。えいっ!
む、むむむ虫の呼吸、虫の呼吸虫の呼吸…? ああ!間違えた、草の呼吸だった!
俺は虫だ、違う違う、俺は草だ。よせ、やめろ、俺の顔に乗るな!変な虫よ!あっち行ってくれぇ(泣泣泣)
「よし。次は太い木に背中を預けるんだ。木の呼吸だ」
はぁはぁ、良かった。地面よりはマシだ。
木の呼吸、木の呼吸…………あ、やめて、木から虫が俺の肩に……。
いや、俺は木だ、我慢我慢。
……ぎゃあ、2匹、いや、3匹?
「か、かかか、風の呼吸うううう!トルネードぉぉぉぉ!」
吹き飛ばしてやったぜ。
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「父さん、大丈夫?」
良かった。夢だった。
マルクが、俺が蹴飛ばした布団をかけ直してくれた。
危なかったな。寝ぼけて部屋でトルネードをしたらマルクを飛ばしてしまうところだった。反省反省。
完
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