第286話 ロボットのウェイトレスさん 🥘
例によってなんやかやと思いが交錯して眠れず、起きたら一時間遅かったのです。いまからではいつものカフェは相当に混んでいそう。せっかく行っても作句も読書も集中できないのではつまりません。で、思いついたのが近所にリニューアルオープンしたファミレスでした。この機会に安らげる場所を増やすのもいいかもですし……。
さっそく行ってみてびっくりでした。開店間もない時間とはいえ、広い店内に女性スタッフがひとりいるだけで、静かなBGMが流れる空間に人の気配がありません。よく見ると、背もたれの高いボックス席のいくつかにひとり客がぽつぽつ座っているようですが、だれも声を発しないので、まるでSFの世界に迷いこんだみたいです。
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オーダーはもちろんタブレットで、先ほど入り口で「いらっしゃいませ」と迎えてくれたスタッフさんはどこへ行ったのかすがたが見えません。ドリンクバーコーナーでスープや珈琲を注いでいると、だれかが背中を掠めてゆく気配。振り返ると、配膳ロボットさんだったので、またびっくり!!(@_@。 ライブを拝見したのは初めてで。
やがてロボットさん、ヨウコさんの席へもやって来てくれました。光る文字表示に従って料理を受け取ると、くるっとUターンして厨房へもどって行きます。それはそれであっさりでいいと言えばいいのですが「お食事をお持ちしました~」「ありがとうございます~」の会話がいっさいないのが、くすん、さびしいな。(´;ω;`)ウゥゥ
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で、あらためて気づいたのですが、文字にすればたったそれだけのどうということもないマニュアル会話でも、互いの口調や視線、手や身体の仕草など五感の連動で伝え合っていたんですね。今朝もお元気そうでよかったです~。少し顔色がすぐれないようだけど大丈夫? そんな無言のキャッチボールも含めての接客だったんですね。
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