第43話 鑑賞のこと 🌿
日曜日の朝、ヨウコさんが欠かさず観ているのが『NHK俳句』と『NHK短歌』。
司会も選者もゲストも風変り(笑)なので多彩な視座の句歌が気軽に楽しめます。
先日の俳句のゲストはお笑い芸人バービーさんでしたが、素直で温かく自分の発言で作品を貶めまいとする心映えのよさが滲み出た鑑賞、一気にファンになりました。
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同じ週の短歌のベテラン選者が言うには「歌会は句会より、もっときびしい」と。
へえ、と思ったのは、たびたび書いているように句会も相当なきびしさだからで。
まだ右も左も分からないころは、先輩諸氏のビシバシのご指摘にうろたえ、手も足も出なくなったものですが、鍛錬されたいまなお鑑賞=人格と思うことがしばしば。
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たとえば「星涼し心裏に棲めるわが少女」「繊月の釣られて赤し梅雨湿り」を投句したときは、古参会員から「心裏も繊月も意味不明」とのご意見を賜ったそうです。
「そうです」というのはコロナが明けたことになりリアル句会が復活したのですが、臆病なヨウコさんひとりメール参加なので、鑑賞のようすは事後報告となるからで。
で、そういうときは率直に思います、ご自分はご存じなくても他の人はどうだろうと考えてみてもいいのでは? いくら後輩の投句といえど、真っ向から否定せずに。
🦮
作句も鑑賞も人柄そのものと感じる機会が多いので、俳句は素人と告げながらも、作者の気持ちを最大限読み取ろうと一所懸命なバービーさんの生真面目に……。💧
何事もそうですが、すぐれた点を見出そうとする鑑賞と、イジワルな目を光らせる鑑賞では見方が百八十度異なるので、数学ではない文芸では断然前者を支持します。
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