第8話 自己紹介
ネット小説はレベルが低い、のか?
レベルが低いのではなく、「おれの好みではない」が正しいと思う。これは作者がプロでもアマでも関係ない。だっておれの嫌いなあの作家は売れてるし、映像化もしてるし。あー、腹立つ。
なんでこんな活字に耐えられないようなものが新人賞に? っていうこともある。てにをはが間違ってても、売れるものは売れている。うーん、腹立つ。けど、世の中はそんなものだ。
「おれが顧客対象ではないだけ」と考えると、すとんと落ち着く。
だってさ。
おれが腹立つあの作品は、あの作家は、誰かを泣かせ、勇気づけ、笑わせている。おれの知らない人達に、生きる活力を与えている。
「おれが顧客対象じゃないだけ」なのに、「こんなもんはレベルが低い」にしてしまうのが、もったいない。そう思う。
なにもかもが自分の理想通りの世の中になってしまったら、つまらないから、この世にはちっちゃな不愉快が存在するのだ。
心を広く持ちましょう。
小説とは、海より宇宙より広大なのだから。膨大で、莫大で、尊大なのだ。そこに小説のプライドはある。
共に楽しみましょう。同じ方向に漕ぎ出さなくていい。絶景ともてはやされる場所を、知らなくていい。自分だけの「好き」を、だいじにすればいい。
よい旅を。
あ、ちなみに、おれは、普段ドエロいBL書いてます。どうぞよろしく。
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