0715 命がけドライブ

 みなさま、こんばんは。

 宮草です。


 今日から三連休ですね。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 我が家では、一人暮らしをしている兄が、車に乗って帰ってきました。


「山! 山行こうぜ! 山!」


 と、乗り気で私を誘ってきます。


「山行って、アカショウビン捕まえてこようぜ!」

「捕まえたらダメだって」

「捕まえて焼き鳥にしてSNSにあげようぜ!」

「炎上するわ」

「アカショウビンだけに(笑)」

(笑えん冗談や……)


 などと話しながら、二人で車に乗り込み、地元の蔵山(仮称)へレッツゴー。

 昔出会った鳥オタクの情報によると、この山にはアカショウビンやサンコウチョウといった珍しい鳥がいるそうです。会える確率はきわめて低いうえに、クマも出ると噂されていますから、一人では行きにくい場所なんですよね。


 というわけで、十分ほど走り、蔵山に到着。二人で散策路を歩いてみます。


 残念ながら鳥にはほとんど会えませんでしたが、キボシカミキリに遭遇しました。黄色い点々模様がカッコいい! 個人的には、大満足でしたね。


 しかし、ここから悲劇が始まる――。


「せっかくだから、展望台まで行ってみようぜ!」

「まぁ行くだけならいいよ」


 車に戻った私たちは、兄の提案で、山の展望台近くまで行ってみることにしました。車で山道を走ること数分。展望台の駐車場に着き、少し周囲を散策しましたが、何の収穫もなく、戻ってきました。


 さぁ、帰るか。そう思って車に乗り込んだ時、兄がまたもや。


「こっちの道ってどうなってるんだろ? 行ってみようぜ!」


 と、帰り道とは逆の、展望台の先にある道へと車を走らせました。


「えー、この道行ったことないけど、大丈夫?」

「まぁ、大丈夫やろ」


 結論から言います。大丈夫じゃなかったです。


 しばらく進むと、道は舗装されていない砂利道となり、両サイドからは草木が突き出る悪路に。ガタガタと揺らされながら、枝がキーッと車体を引っ掻く音が……。


「もうヤダ、帰りたいよー」


 あげくには、倒木が道の半分をふさぎ(なんとか通った)、はまると抜け出せないだろう溝が道の半分をおおい(なんとか通った)、過酷な道が待っていました。


「諦めるな! 昔だってオレたちはこんな冒険してただろ!」


 確かに、用水路の側溝の中に入って冒険とかしてたけどさ。これ、レベル違うんじゃない。もしもタイヤが溝にはまったら、もはや帰れなくない。


 と、絶望を抱きつつも、車は引き返すことなく突き進むこと、三十分。


 ようやく森を抜け出せましたが、今度は知らない町に。


「ここ、どこ!?」

「森を抜けた先は、不思議な町でした――」

「そんなこと言ってる場合じゃないから!」


 カーナビで調べてみると、どうやら隣の町に出たようです。そこからまた三十分かけて、なんとか家に到着しました。


 ちなみに私、車に弱くて、すぐに酔います。この時すでに、体力の限界。家に帰って、布団に倒れましたね。


 ちょっと山へ散策へ行くはずが、とんだ命がけのドライブとなりました。


兄「正直、一回車が溝にはまりそうになった時は、ヤバいと思った」


 笑えん冗談です。


 ではでは~。




おまけ~今日の写真~

キボシカミキリ

https://kakuyomu.jp/users/miyakusa/news/16817330660405983483






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