第280話 百物語。ーそして誰もいない。

 いよいよ百物語も佳境に入った。


 一話一分で話しても一時間四十分はかかる。

 既に長い刻を過ごした。

 更にここは百物語をすると必ず何か起こる所謂いわゆるいわく付きの場所だ。

 期待も高まる。

 よし次は私の番。満を持して語り出す。


 私の雰囲気に周りも息をのむ。


「今って何話目?」


 数えていた者は誰もいなかった。



 了




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