逃がすものか!!

あの貴族親子はアストレイが強制退場させてくれた。


「これで王都にいる貴族は、ギンガに手が出せなくなったぞ」


「ん?どういうこと?」


「デッシター子爵が私の怒りを買ったという情報は明日にも広がる、その経緯と共にな」


「つまり・・・・ギンガの為にザッコに生贄になってもらったと?」


「どうせ処分するなら有効活用した方がいいからな」


ギンガに手を出す=アストレイが出てくる図式を誰もが見ているこの場で作ってくてたのだ。

さっきの事を見ていたからアストレイがどれだけ発言力があるのか分かる。

敵になるという選択肢を取るものなど皆無だと思う。


「ありがとう」


「これも護衛依頼の報酬のうちだ」


ギルドを出たところでアストレイ親子とは別行動することにした。


「泊まる場所なら私の屋敷でもいいのだぞ?」


「遠慮しとくよ、うちの子たちもビビっちまうしね」


「分かった・・・何かあったら訪ねてこい、それと泊まるなら『精霊樹』という宿にしとけ、あそこなら問題なくギンガも入れる」


「あいよ、情報ありがと!皆いくよー」


皆と教えてもらった宿に歩いていき店の前で皆であ然とした。

5階建ての落ち着いた感じの宿なのだがなんか上品な感じのオーラが見えそう。


「聞いたことのある名前だと思ったら・・・・ここだったか・・・・」


ブロードが言うにはこの宿は上級貴族御用達の宿でかなりお高いという事らしい。

まあアストレイが勧めてくれたのだから追い返されることはない・・・・と思う。


「じゃあな姐御、6日後に合流場所でな」


「え?一緒にここに泊まろうよ?もちろん部屋は別で」


「ここは高いから遠慮しとくよ、なあ?カレン、セイン?」


二人ともうなずいているし・・・でも!!逃がすものか!!


「宿泊代はあたしが出すよ?さっきの金貨200枚があるからね」


「それはこの子たちの為に使えよ」


「もちろんこの子たちの為にもつかうよ?でもあの金貨200枚は『銀の剣』のみんなが手伝ってくれたからもらえたようなものだから、お願いだから払わせて」


3人はちょっと話した後に


「わかった、ありがたく受けさせてもらう」


よかったー、じゃあ中に入って早く部屋を取らねば。

宿の中に入り驚いたのは広いロビーの中央が吹き抜けになっており、かなり大きな成樹がそびえたっていたことだった。


「宿の中に木がある・・・」


木の根本のところに受付がありそちらに向かう。

受付嬢に話しかけ泊まれるかどうか確認したら泊まれるという事なので、どうせなら・・・!と最高級の部屋を取ったら金貨8枚かかった。


「うっわー!レンお姉ちゃんすごいお部屋だよ!!」


「ソファーがふかふかっす!!」


「すごーい!お姫様になったみたい」


「入るのが怖いよ・・・・」


「はわわわわ」


うんうん皆喜んでいる!!よかったよかった。


「さて皆、これから6日間王都に滞在するので皆で観光とこれからみんなで暮らすために必要なものの買い出しをすることになるよ、まあ今日は夕食食べて寝るだけ、明日から行動だね!」


「「「「「はい」」」」」


さすが最高級の部屋を取っただけあって料理がねこっちに来て一番おいしかったよ。

『銀の剣』と子供達がとても喜んでいた・・・・泊まってよかった。

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