第7話 飛び出す君と、見守る僕

夕日が差す教室の片隅。君が窓から体を出し、僕に言った。 「こんな世界から消えたらどんなに素敵なことだろう」

満面な笑みで微笑む君を僕はただ呆然と眺めることしか出来なかった。そして君は身を投げ出した。その日から君は君じゃなくなった。なにもかも忘れ、まるで別人のようになってしまった。 君はもう僕を見つけても笑わなくなった。僕を見つけてくれる存在が居ないなら消えれば良い。僕はそもそも居ないはずの幽霊。さようなら最愛の人、僕が幽霊になっても見つけてくれた最大の理解者もう僕なしでも1歩踏み出せるよね?

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