爆炎のレナトス

キュウキ・ラミア

序章 始まり

1話 運命の悪戯


この世界は理不尽に満ち溢れている。

正しい者は損をしてその真逆の存在が得をする世界だ。故に今部屋に引きこもっている少年もそうであった…彼の名は赤神吸鬼。

前までは普通に学校に通っていたが嫌がらせを受け、それを少し反撃した。ほんの少しだけ。

それをあいつらは気に触ったのだろう…そこから嫌がらせは次第にエスカレートしていき徐々に少年の心は内気になってしまった。気付いた時には部屋に引きこもっていた。

そして現在に至る


「はぁ…このゲームも飽きてきたなぁ…」

だるそうに声を上げるこの少年こそ赤神吸鬼だ

今赤神は暗い部屋でPCをいじっている。

するとある事を思い出す


(そういえば今日は楽しみにしていたRPGゲームの発売日だな…時刻は3:00か…ちょっと早いけど出かけるか…)


そして出かける準備をし朝早く出かけた。

季節は冬だ…冷たい風が吹くと全身が震える。

それもそうだろう、今赤神は紺色の全身ジャージ姿で首にマフラーを巻いているだけなのだから


(寒い…とっとと買って帰るか…)

そして片道約1時間ほどして俺はようやく待ち望んでいたゲームを買うことができた。


(ようやく買えた…早く行っといて良かった…早く帰って満喫しよ)

帰ってる最中にそれは一瞬の出来事だった


少しよそ見をしてた時に車が歩道に突っ込んで来た。居眠り運転だ。

俺はその車に撥ねられそのまま壁に激突した

気がつくと比にならないほど出血していて全身が熱く、激しい痛みに覆われている


(体が熱い…?そうか…死が近づいている証拠か…それにしても痛ぇ…なのにこんなに冷静だ…死が近づくと一周まわって冷静になるのか…できるなら…来世は…楽しく生きたいなぁ…」


いつの間にか赤神は考えていることが口に出ていた。

そしてそこで息が途絶えてしまった。


AM 4:50 赤神吸鬼:死去

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