八束孝現行犯逮捕!
反町に隠れてしゃがみ込み色々考え事をしていたらいつの間にか眠っていたらしい。
昼間はハードだったから。
脱ボーゲンのパラレルを会得したいと旧知の美代を連れてきたが、孝の滑降をバカにされる始末。よっこらしょと思わず口に出して立ち上がる。
腰が冷えたみたいだ尻が痛いのは上半身の全体重が乗っかっていたせいだと思っていた。
急にペンションの通路がドタバタと騒がしくなったのはあの赤木が戻って来て直美に襲いかかっていると思い慌てて通路に飛び出したが、その思いとは、違い一階のロビーの方だったから階段を降りてロビーを覗いてみた。
丸で戦場の様だった。
県警のレスキュー隊、救急隊、重装備の警察官等、入り乱れていた。
間も無くストレッチャーが
走り屋外へ出て行ったのは、顔が腫れた男が横になっていたが・・・。
功太に良く似た!?
まさか!
直美達に教えなきゃ!
美代はどうしてる?
胸騒ぎが押し寄せて上下肢の末梢神経が麻痺して小さな痙攣が起きていた!
取り敢えず階段の手すりに掴まりながら3階へ上がった。
エレベーターを使うという思考はなくなっていた。
3階は通路のダウンライトが明々と点灯していて、先ほど美代が笑顔を見せた名残がそこには有った。
コンコンコン!「直美!美代!」ガチャガチャ!中からロックされていた。
「一体二人とも何処へ行ったんだ?」そうか!爆睡している!かも・・・。
オロオロするばかりの孝をエレベーターから二人の女性が出てきたから直美と美代だと思い抱きついた!
「美代!」
名前を呼ぶと同時に二人の女性の叫び声が上がった!
「キャーっ!止めて!」各階の通路に響き渡る絶叫は、孝の肝を潰した!「ナニをしている!」
警察官が3人走り寄って来て孝は腕を首を腰を!拘束された!
「23時9分、長野県迷惑防止条例違反でゲンタイ!」ゲ・ン・コ・ウ・ハ・ン・タ・イ・ホ!
「現行犯逮捕!」
冷たく重い漆黒の金属が孝の手首に回りカシャカシャ!と金属音を残しジジジ!とロックしていた。初めてだった。
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