第15話 中元/『労働の対価』
義母の付き添いでデパートに来た。お中元カウンターで配送伝票を何枚も書く。
結婚や出産の内祝いもネットで済ませてきた私は、非効率に心の中で嘆きつつ良い嫁の顔をする。
「いいお嫁さんでよろしいですわねぇ」店員のお世辞に満足げに頷く姑。
ランチ付きだし、コスパも悪くないかもしれないと思った。
◆旧暦7月15日は「中元」/2023年7月15日作
#140字小説『労働の対価』
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