変革の暁

桜国作者

プロローグ「始まりの夜明け」

舞台は架空の国桜国。風宮零25歳。つい最近「大浜県警本部」に配属された刑事だ。


静かな警察署の中。時計の秒針が進む音だけが響き渡る。風宮はデスクの上で、1枚の古びた写真を手に取りじっと眺めていた。


それは、今は亡き彼女の父の写真だった―


風宮の父は、かつての大浜県警本部の優秀な刑事で、彼女は幼い頃から父の「真実」を見抜く能力に圧倒されていた。彼女もまた、真実を追求する刑事として父の足跡を追っていた。


そんな学生時代、彼女は嘘をついたクラスメイトを直感で見抜くなど、クラスメイトたちの注目を集め、先生達には「風宮、警察官に向いているな」と言われていた。


しかし、大浜市で起こった爆破事件を機に、彼女の人生に大きな転換期が訪れた。市長が2023年に開催予定のについて演説していた最中、爆発装置が作動し市長は命を失う。父はこの頃、「この事件の証拠を掴んだ」と言っていたが、彼女にはその意味がわからなかった。


そして、市長の事件に続いて父が勤務する県警本部が狙われた。この事件で、風宮の父は命を落とす。この2大事件は「大浜市連続爆破テロ」として報道され、風宮は心に深い傷を負いながら刑事としての父の背を追うことを決めていた。


警察学校を卒業し、刑事としての生活を始めた風宮は、ついに大浜県警本部に異動となる。そして、彼女初の捜査指令は奇しくも爆破テロだった―


【続く】

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