クラスで一番可愛い女子のスマホに転生した

桜井正宗

クラスで一番可愛い女子のスマホに転生した俺

 気づいたら俺は速度超過の暴走トラックにひかれていた。

 ……ああ、これで俺の人生は終わりか。


 幸い、痛みは感じなかった。


 一瞬の出来事で、気づいたら目の前が真っ暗に。



 これで人生終了なんて最悪だ。

 でもいい、俺なんてどうせ最初から人生終わってたし。彼女もできやしなかった。


 だから次があるなら可愛い女子と付き合えるようなイケメンに生まれたいな。



『――――力が欲しいか』



 謎の声が聞こえた。

 答える前に声は俺に“なにか”しやがった。って、まて! 同意する前にィィィ!? てか、なにコレ! 異世界転生!? そんなの実在したのか……?


 ピカッと目の前が光ると、俺は見た事のある場所にいた。



(……ここは学校?)



 しかし動けなかった。

 身動き一つできない。


 ただ分かるのは、俺は誰かに握られているということだ。


 あれ、この顔は知っているぞ。


 目の前に女子の顔。とても可愛くて整っている。それに、良い匂いがする。なんだろう、この女子特有の香り。


 って、まて……なんかおかしいぞ!!


 なぜ俺は女の子と対面しているんだ!?


 いや違う。


 俺は小人になった……のか?



 ん? ん? ん!?


 なんか動けないし、小さいぞ?



 偶然、女子の瞳に俺の姿が映った。



 お、お、お、俺、スマホになってるううう!?



 隣の席の美少女・篠塚しのづか しのぶのスマホになっていた。



 なにこれ!!!

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