第2話 可笑しな年間行事?
「だから、弟子じゃなくてもいいから恋人にしてよー」
あああ、れ?
ななな何故動揺している、たかが恋人
「オイ、てめぇ新参者の癖に私の北川くんに何しとんじゃ」
あ、れ?
何故、堀塚が怒ってるんだ?
「というか、お前も新参者には変わりないはずだろ?」
「私は………だもん」
こいつ、どこかで会ったことがあったか?
いや、無いな。
あったらこんな不思議なやつなんて覚えている。
俺は特徴的な奴しか覚えない派だからな。
「おい、私はいつまでお前らの幼稚な会話を聞きゃならんのだ?」
「おい堀塚、藍音は本当にそう思っているか?」
「鈴花だ!」
「いいやホントは
『私もあんな時があったなぁ。
私はどっちが付き合っても推せる。
でも、北川の性格がもう少し普通だったら夜のオカズにしてた…残念』って思ってるよ」
「こ、これは違くてだな、お、おい教師をからかうんじゃなうぃ」
「噛んでるぞ、鈴木せ、ん、せ、い」
ふっ、いい仲間を持った。
この学校で俺の遊び道具一号としてそして、情報源として働いてもらおうじゃないか。
「先生ってとんでもねぇーんだな、取り敢えずアタシは将来先生って選択肢は消そうと思う」
「私も!
一応学年全員に気をつけてって知らせとくよ」
「あ、あぁ私の教師人生が…じゃあ、退職届を出してくるからお前らは次の教師が来るまで待っていろ!」
「じょ、冗談ですよ、せーんせ!」
「そうだ、まだ俺が開けられなかった扉を開けた鈴花には聞きたい事が沢山ある、そう落ち込むな」
まあ利用価値が在りそうなものを残さないのは最善とは言い難いからな
「北川くんと堀塚さんがそう言うなら私は聞かなかった事にするよ」
「ありがどうーッグス」
「本当に言わないでくれるのか?」
「ああ、もしこの二人が言ったら俺がぶっ飛ばす」
「ぶっ飛ばしてくれ、そうしたらお前から何か盗めるかもしれないからな」
「だったら無視する」
「それは死ねる」
「どっちであっても困ります、殴られたら北川くんが退学になってしまいますし、無視されたら必然的にこのヤンキービッチ女と話さないといけなくなりますぅ」
「アタシはまだ処女だ!」
ここは一応公共の場だぞ、俺じゃなかったら女子のイメージ像と違いすぎてショック死してるな。
「少し可笑しいやつらだが今は信じて良いんだな?」
「ああ」
「はい」
「おう」
それからプリントが配られた。
「これは年間予定表だ、一通り目を通すんだ」
4月、5月は入学式の他に何も無い、6月も問題はな…はっ?「鈴花、このセックスデイってなんだ?」
「そんな日があるわけ……ちょ、ちょっと違う教員に聞いてくるからこの日以外の所を見といてくれ」
後は特に普通の学校な気がするが…「北川君、この7月7日のマスター、ベーションデイって何かな?」
「さ、さあ邪神の生まれた日とかじゃないか?」
自慰行為日なんて言えない、堀塚はまだ悪に飲まれていないのだから。
この学校は、そんな人間を何故悪に染めようとしているのだ?
鈴花が知らないと言っていたということは今年から導入されたのか?
もしかして…俺がこの学校に来たことで魔剣の瘴気が溢れ出して人間に被害が出ているのかもしれない。
それならば早急に魔剣をどうにかせねば!
「ねぇ北川君、自慰行為って何?」
「いやー別に大したことじゃないぞ」
こいつ、心を読みやがったのか!!
「なんだ、知らねぇならアタシが教えてやるよ。
自慰行為ってのはだなぁ…………」
お、おいそれは非常にマズイ。
俺の人生には純粋というパーツが必要なんだぞ!
「へーそうなんだ!今日やってみようかな?」
「おい、渡辺?
ちょっと廊下に出ようか」
こいつ!絶対言いやがった。
悪に飲まれてない奴を引きずり込むなんて許せない。
「なんだ?デートのお誘いか?」
「出ろって言ってんだろ!」
「ヒィわ、わかったよ、そんなに怒るなって。
で、なんのようだ?」
「お前は本当の事を言ったのか?」
「言うわけないじゃんか、お前が自慰行為って聞いて雰囲気が変わったからね。
で、なんでそんなに隠したいんだ?」
「俺の立ち位置と被るだろ、そうしたら影が薄くなって魔剣に忘れられてしまうかもしれんからな」
魔剣は全てで1番をとらないと現れないと聞いているからな。
「アハハ、しょうもないなぁ」
「お前俺と殺る気か?」
こいつ、さっきのに飽き足らずまだ求めてくるとはな
「1つ聞かせてくれお前はMか?」
「いや、アタシは鞭なんかで殺られるのは好きだが、拳で殺りあうのは嫌だ」
「おう、鞭って単語が出てくる時点でMだ!」
「おい、私は紙に目を通しておけといったはずだぞ」
「鈴花こそどうだったんだ?」
「それが…誤字はないって…」
「なるほど…分かったぞ!」
フッフッフッ俺は天才かもしれない
「どういう事だ?」
「簡単な話だ。
性欲を解放させる日を作り、性の悪魔、性魔を産み出さないようにするための策だ」
フッ完璧な推理!
「先に教室に帰ってるからなぁー」
「アタシも先帰ってるー」
「お、おい…フッ常人には難しすぎたか」
Sクラス担任の鈴花が分からないということは他の担任もわかるはずがない。
よって、俺はこの学年で一番頭が言いということだ。
さて、俺の帰りを待つ堀塚の為に早く帰ってやるか。
「ちょ、ちょっと待ってください 北川君」
「俺に用があるのはどこのどいつだ?」
俺の知らない声だが、誰だ?
「い、いえ、なんでもないです。す、すいません」
なんだ、ただの陰落師か。
たしか、この世界では陰キャとか言われているようだがな。
俺が教室に戻ると誰一人として喋っていなかった。
「なんだ?誰か死んだのか?」
「いや、違うよ。
私はこのクソビッチ女と喋りたくないだけで、鈴花先生は余計な事言ったらヤバいって心の中で騒いでる。
まあこのクソビッチは北川くんに鞭で打たれる妄想してるだけだよ」
「悪いが渡辺、半径50Mに近寄るな」
こんな奴と友達なんて流石に縁を切ろうか。
「あ、アタシは別に本能に従ったまでだ。
別にヤバイ事はしてない」
「それはヤバイ事をしているやつの言い方だ」
まともな嘘もつけんとは人間も落ちたものだ。
「北川くんも人間だよ!」
「わざわざ余計なツッコミを入れるな、それと俺は人間じゃない」
こいつは人の心を読まないと生きていけないのか
「で、鈴花あの話は任意なんだろ?」
大半の女子生徒は嫌がるだろうからな
「あ、ああ。だがその日に行為をするクラスは担任がお手本を見せなければいけないんだ
私は見るのが好きなだけで、見られるのは苦手なんだ」
「鈴花、認めたんだな」
成長だな。
「い、いやまだ認めてない」
「まだということは、いつかはということか?」
本当に良いオモチャだ。
「もー私、こんなキャラじゃ無いのにー」
「アタシは別にヤんなくてもいいと思うな…ま、まあでも北川くんがしたいってゆうなら…」
こいつまで変態なのか、もうまともなやつが堀塚しかいないぞ!
俺の人生に変態は一人で十分だというのに…
「俺はそんな ふしだらな行為をするつもりはない」
「おい、何故だ?」
鈴花、まさか乗り気だったんじゃないだろうな
「俺の呪いにかかってしまってしまうだろ?」
「アタシは北川くんの呪いなら受け入れるよ?」
駄目だこりゃ、頭のイカれた奴しかいないのか。
「ねぇ、たががキスぐらいで何をそんなに騒いでんの?」
渡辺は例の言葉をキスだと教えたのか、まあ及第点だな。
俺なら技名だとか言っていた。
「お、俺がお子様なごっこに付き合ってやっていただけだ」
「おい、鈴花バラされたくなかったら次の話しへいけ」
「じゃあ次はクラス目標を決めろ」
「はーい」
「ってことだからさぁ何にする?」
こいつ切り替え早すぎだろ。
「アタシは他の組の奴ら全員北川くんの傘下に入れるとかかな?」
「それはそれで良いが少し改良して、
この学校全員を傘下にするってのはどうだ?」
渡辺にしては悪くない。
「もー、そんなしょうもない目標は嫌だよ」
「じゃあ堀塚さんは何か案があるの?」
「もっちろん!
『北川くん中二病脱出』に決まってるでしょ」
無い胸を張ってもなぁ、渡辺にやって欲しかった…
「こ、これから成長するんですー
しかもあのクソビッチにやって欲しいだなんてイカれてんの?」
こいつ、また読みやがって、これでもし邪神の心なんざ読んだときには死んでしまうぞ。
「ち、違うんだ、今のは邪神が俺にのりうつつつって」
「動揺が隠しきれてないぞ。
でもアタシはその目標良いと思うぞ、だって他の組と合同で何かやった時に北川くんと一緒にいたら避けられるだろ?」
「まあ確かに俺のオーラが強すぎて避けられるからな」
そろそろこのオーラの隠し方を考えなければな。
「じゃあそれで決定だな、私は校長に目標を伝えてくる、もしこの一年間で北川 佐久の中二病が治らなかった場合、お前たちは留年とする」
「えっ?」
「はっ?」
「ふぇーーーーー?」
「お前ら、何をそんなに驚いているんだ?
俺は中二病じゃないからもう達成してるじゃないか」
「だ、駄目だ。
まず、自覚がないあたり相当時間がかかる。
堀塚さん、アタシの事は何と呼んでも良いけれど協力してくれる?」
「まあ、私も昔の北川くんを取り戻したいし…良いよ?」
昔の俺だと?
こいつ、過去の俺を知っているのか。
「お、おい堀塚、俺の過去について教えてくれないか?」
俺は邪神に取り憑かれてからの記憶しかない。
俺はどんな人間だったのだ?
「うわっ、ビックリするなぁ。
と、取り敢えず落ち着いてよ」
「あれはねぇー7年前の事だよ…」
バンッ
「報告してきたぞ」
帰ってくるタイミングが悪すぎるぞ!
「初めて会ったのは…」
「おい、今から重要な話をするから黙れ!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ」
「いくら弱みを握られていようがこれは重要な話なんだ、後にしてくれ」
クソが…
「それじゃあこれからテストを始める。」
「でも、テストはもうやったはずだろ?」
「何もテストが1つとは言っていない、今は実技点でSクラスだが、テストの結果次第ではクラスが下がる!
まあ、安心しろ、実技点を取れているのはお前達だけだ、ある程度の点数を取っておけば落ちることはない」
まあ入学試験もゴミだったし、今回も余裕だろう。
俺はかつて、無理難題を正解しないと出られない部屋に入ったことがあるからな、大体の問題は余裕に決まっている。
「試験時間は1時間。
回答始め!」
_________________
お読みいただきありがとうございます。
7月10日(今日)まではちょっと私用がありまして昨日やっと、ちょくちょく書いていたものが書き終わりまして投稿させて頂きました。
いち早く読者様に作品をお届けするために見直しが一切かかっていないので物凄く不安です。
最後に!
❤、フォロー、コメント、★など、本当にありがとうございました。
第一作目はこんなにも沢山のご評価を貰えなかったので凄く嬉しく思いました。
これからも応援よろしくお願いします。
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