一日一編集『どうしても暑さに熱さを白のシーツの上で』

朶骸なくす

あまりにも

 腰がうずく

 電話がなければ、そのまま抱いていたというに

 邪魔とは言わない

 丁度、ギリギリのところだったからだ

 

 だから電話の主に怒りは沸かないし

 恋人も微笑んでいる


「仕事?」

「ああ」

「一緒に行こうか? 多分、こっちの仕事もあるよ」

「休める時に休んどけ」

「はぁい」


 ベッドに転がってスマフォをいじる姿を乱したい

 そう思えど


「いってくる」

「いってらっしゃい」 


 今はキスだけで十分だった

 少しだけ腰に手をやって意地悪をすると


「もう」


 という反抗的な言葉が返ってきた

 もう一度キスをして、今度こそ立ち上がり


「いってくる」

「いってらっしゃい」


二回目の愛はあまりにも尊かった

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