ダンジョンやす田 ~田舎のダンジョンマスターが配信はじめました。初心者からマニアまで使えるダンジョン知識を披露したらじわじわと評価されていって経営が捗る
第27話 緑のダンジョン『世界樹』に潜入!潜むモンスターは? 何を採取できるのか?頂上で待つものは?(お弁当はミノタウロス肉巻きおむすび)
第27話 緑のダンジョン『世界樹』に潜入!潜むモンスターは? 何を採取できるのか?頂上で待つものは?(お弁当はミノタウロス肉巻きおむすび)
はいどーも! ダンジョンやす田チャンネルの、ダンジョンマスターやす田です。
前回、初めてのテイムで捕まえたスライムを世話しながら、つらつらと痛感したことがあります。自分は、他所のダンジョンのことをまだまだ知らない、ということです。
そこで本日は、G県を飛び出して有名ダンジョンにお邪魔して、その構造と植生、生物相、ギミックなどを体験してレビューしていきたいと思います。
第一回になる今回は、自然系ダンジョンの超有名ポイント、『
それでは、行ってみましょう。
G県のお隣、S県に入ってしばらくすると『世界樹』のダンジョン入り口が見えてきました。
『世界樹』は本拠地が富士山麓の樹海にある、超巨大な樹木の内部にできたダンジョンです。
樹木の中に縦横に走る穴を出入りしながら、生息する虫系のモンスターや獣系のモンスターと戦うことになります。上層には貴重な世界樹の若芽が取れる採取ポイントがあり、そこを目指すことが目標になります。
逆にトラップギミック等が少なく、単純にモンスター対策が要求されるダンジョンですね。
今回は、自分、垂飯降くん、志布さんの三人で入っていきます。この構成だと前衛は自分がやることになるので、責任重大ですね。
垂飯降「今回どこまで行きますか?」
やす田「世界樹の若芽、採りたいねぇ」
志布「ショートカットを見つければこの構成でも行けますよ」
志布さんは以前、『世界樹』に入ったことがあるそうです。当時は
それでは入場して、受け付けをします。三名。人間戦士、エルフ精霊使い、人間司教で登録します。
セーフゾーンを抜けて、ダンジョンに入ります。入口近くはまだ地表なので、普通のウィルダネス・ダンジョンとあまり変わりませんね。
まもなく巨大な樹皮の壁が見え、そこに開いた穴に入ります。穴の中は虫に食われたみたいな、滑らかな壁面です。
穴の中の通路は一見すると分かりませんが、よく観察すると勾配がかかってますね。気が付いたら一個上の階層に出ているわけで、これはちょっと、外を見るのが楽しみになりますね。
しばらく進むと、モンスターの気配がしました。警戒態勢をとって、角を曲がります。
いました。黒くて大きな体をした、ダンゴムシ型のモンスターが三体。視認したと同時に、向こうもこちらを察知して接近してきました。しかも動きが速い!
一旦防御して仕切り直しを、と盾を構えた途端、ダンゴムシがジャンプして、ボール状に丸まって体当たりをしてきました。しっかり盾で防いで、はじき返します。危なかったぁ。
垂飯降「なんですかこいつら?」
志布「ダンゴワームですよ。丸っこい見た目のわりに凶暴なんです」
やす田「結構体当たりが強いな。垂飯降くん、精霊でけん制」
垂飯降「了解。志布さん、ランタンを掲げてください。光の精霊を使うので」
志布さんが持ってた角形ランタンを掲げ、光がダンジョン内に広がるのに合わせて、垂飯降くんが光の精霊を呼びだします。
垂飯降「ウィスプ、光の子。目の前のモンスターに向かって飛べ」
例によって垂飯降くんが偉そうに精霊を飛ばすと、強烈な光の玉みたいな精霊がモンスターの中心で弾け飛びました。
びっくりしたダンゴワームがその場でひっくり返りましたね。虫のお腹側って、なかなか生理的に受け付けないものがありますよね……。
やす田「今のうちに、えい」ザク
志布「結構硬いので、力いっぱい切ってください」
やす田の剣でダンゴワームをざくざく切っていき、戦闘は終了。剥ぎ取りをしてみましょう。
やす田「この甲殻は素材になりそうだね」ベリベリ
志布「虫系モンスター素材で作った鎧はロマンですよね」
垂飯降「変身ヒーロー的な……」
やす田「ダンゴムシ系の変身ヒーローはちょっとなぁ」
剥ぎ取りが完了したので、袋に入れ、残骸を適度な山にして、通路の端に寄せておきます。
こうしておくと、ダンジョンの浄化作用で壁面などに吸収されやすくなるし、ダンジョンマスターが掃除をする時も楽なので、おススメです。
こんな感じで、なんどか虫系モンスターと遭遇して戦いながら、一個目のショートカットを見つけました。
ショートカットは、太い枝を絡み合わせてできた環の中にできた鏡面状のワープポイントになってます。この辺はダンジョンの雰囲気に、あってますね。
通ってみましょう。通った感じは、気持ち悪くならないので、かなり上手な方が設置しているのでしょう。ワープを使うと多少、気持ち悪くなったりするので、これは素直に感心です。
ショートカット先は、なんと枝の上でした。枝と言っても、大人が4~5人は横に並べるくらいの太い枝です。当然ながら、端に行ったら落ちてしまうので、気を付けましょう。
垂飯降「おおー、景色がめっちゃいいですよここ!」
垂飯降くんがはしゃぐのも無理はありませんね。見下ろすと見渡す限りの大森林。樹海の中に世界樹が立っていることが実感できます。うっすらと
良い景色だし、モンスターの気配もないので、お昼ごはんにしましょう。
まだまだのこっているミノタウロスの肉から、バラ肉を使います。醤油、砂糖、みりん、酒で甘辛いタレを作り、そこで肉を絡め焼きます。焼けたら一旦肉をおろして、残りのタレをご飯に混ぜます。混ぜたご飯を握って、バラ肉を巻き付け、肉巻きおむすびの完成です。
それでは食べましょう、としたら、志布さんが樹上の若枝を引っ張って、何枚かの葉っぱをちぎっていました。
志布「若芽はそのまま使えるけど、実はこの辺の葉っぱもお茶にするとおいしいんですよ」
なるほど。そういうわけで、簡易炉を出して、煮出してもらいました。世界樹の葉茶ですね。
それでは改めて実食。うむ、こういう濃い味の料理って、ちょっと冷えたくらいの奴が美味しかったりするじゃないですか。そういう感じです。ボリュームとこってり感がちょうどいい。
垂飯降「お茶と合う」
やす田「香りが甘いですねぇ。へー、面白い」
志布「まぁ、採取品としてはそんなに価値はないですけどね。普通のお茶でいいし」
志布さんはそう言いますが、現地で手に入るもので胃を満たせるのも、ダンジョンに入る楽しみなので、これは嬉しい情報です。
持つべきものはベテランの知恵ですね。
さて、腹もくちくなったので、上層を目指しましょう。
枝の根元にまた樹木内に入る穴があるので、再び中に入ります。
ダンジョンは深く入っていくと、徐々にモンスターが強力になっていくものですが、『世界樹』は構造上単体強力なモンスターが出現するというより、一度に遭遇するモンスターの数が増えるようですね。
倒すのは相対的に簡単になっていきますが、手数がかかるし、疲労もたまりやすくなりますね。
やす田「もう袋がいっぱいだよ」
志布「虫よけを持ってくるべきでしたね」
特定の種族のモンスターを寄せ付けないアイテムを持っていくときは、行くダンジョンにどんなモンスターが出るのか、事前調査が大事ですね。
そんな具合でモンスターと戦い、ショートカットを使い……を繰り返し、たどり着きました。上層です。
上層は樹木の上に出ているのか、天井がありません。ラベンダー色の空が広がっています。
辺りには若芽をつけた細枝がわさわさと伸びています。早速採取しましょう。
やす田「自分の袋はもういっぱいだから、垂飯降くんの袋に入れて」
垂飯降「採取メインで入るときは道中の剥ぎ取りはほどほどにしないと」
やす田「いやぁせっかくモンスターいるのに剥ぎ取りしないのはもったいないじゃない」
志布「ダンジョンマスター目線の意見ですね」
とりあえず若芽をもぎもぎ、採取します。一枚、味見してみましょう。
やす田「うーん、滋養の味だ……」
志布「一枚食べると寿命が一日延びるといいますよ」
垂飯降「コスパ悪い」
世界樹の若芽はそのまま使うより、成分を抽出して使うのが一般的ですね。最高濃度の物なら死亡状態からでも復活ができるそうです。すごいですね。
垂飯降くんの袋もいっぱいになったので、帰りましょう。上層の端にセーフゾーンまで帰れる、一方通行型のワープゾーンを発見しました。大型ダンジョンにはほぼ必須のものですね。
『ダンジョンやす田』の場合、最深部の宝箱に帰還用アイテムが入っているので、そちらを使用することを推奨しています。ですがそのうち、一方通行ワープは設置したいですね。
無事帰還できたので、受け付けで成果を確定します。ドロップや採取品を下取りする際は、この時点で行います。今回は、道中で剥ぎ取りした虫系モンスターの甲殻を、一部を残しておき、他のものは下取りしてもらいました。
あと、記念品として、世界樹の若芽の入った、小さなクリスタルをトロフィとしてもらいました。こういう記念品も、取り入れてみたいですね。
はい、今回の動画は以上です。最後までご視聴ありがとうございます。
ダンジョン『世界樹』の解説、いかがでしたか。こうやって、他所のダンジョンに出向くのは、やっぱり勉強になります。それぞれの個性があり、魅力を再発見できますね。
自分たちはG県M市、T市でダンジョンやす田というダンジョンをやっています。G県には、多彩なモンスターや採取ポイントをもつダンジョンがたくさんあるので、もしG県に来た際には色々挑戦してみてください。
この動画がいいねと思いましたら、チャンネル登録、高評価、よろしくおねがいします。
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