No.134 焔の魔法

「焔よ」

彼女の白く細い指がすらりと軌跡を描くと、赤く輝く線が空中に浮かび上がった。魔法文字だ!

文字の輪郭をなぞるように火花が弾け、次第に大きな炎となったうねりは獲物を狙う蛇のように鎌首を上げる。


彼女の瞳が鋭く僕を射抜いた。


「あなただったのね──私のプリンを食べたのは」

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