No.128 孫

「じゃあ待っとるで気ぃつけて来な」

電話を置いた妻の声は少し沈んでる様に思えた。

「隆やろ? なんて?」

「正月は隆だけだって。靖子さんも真くんも来れんって」

妻がそっと撫でた写真立ての中で孫の真司が笑っていた。

「…そうか。じゃあ隆の好きなもん用意しとかんとな」

「やなぁ」

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