No.105 夜行バス

大阪へ帰る夜行バス。

遠恋の彼に会うのに何度も使ったけど、これで最後だろうか。

普段は寂しく感じる乗車待ちも、今日は少しホッとしたような気分。

じきに毎日会えるのだから。

ふと見ると、後ろの女の子が見送る男性に手を振り涙ぐんでいる。


頑張れ。


私は薬指のリングに触れながらエールを送った。

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