死に逝く自分に13の詩を
華麗なるサクラゴン
賞賛
頑張ったよ、ここまで1人でさ。
長いレースをやってるみたいだった。
20年近くも闇雲に走って つまづいて 歩き出して
途中で何回も、何回も 何回も何回も何回も抜かされて
気付けば最後尾
それでも挫けずによくここまで辿りついたもんだ。
凄いね
抜かされても、馬鹿にされても、負の感情は人に向けることはなく
優しいんだね
そうやって自分を褒めて、必死に自我を保とうとしたんだろう?
頑張り屋さんだね
でも、そんな無駄な努力 いや、僕自身を誰も見てくれない。いや、見ようとしないんだ。
不思議だなぁ…僕は良いところが沢山あるんだよ?
蜘蛛の糸を読んでからは認識できる虫は殺すことをしなくなった
相手が満足するように媚びへつらうことも覚えたし
自分と自分に関わる全ての事より組織を優先できる
不幸や不祥事を自分のせいにできるほどの包容力も身につけた
他人の痛みに共感して泣く事もできるし
笑うことだってできるようになったんだ
趣味は長続きしないけど、
人生はここまで走りきった
それも誰にも気付かれる事はない。
自分の人生はこんなもので、溢れ出てくるこの賞賛は自己顕示欲や承認欲求として削ぎ落とされていくんだろうなぁ
あぁそうか、これは欲なんだ。
でも自己顕示欲や承認欲求だけが欲ではない。
どうせ最後なら、欲を全部出し切っちゃおう。
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