私はすすめないのに
運転席に座る、ブレーキランプに赤く照らされたあなたの横顔をじっと見る。リングのピアスが揺れてちらちらと光っている。あなた、そういうのは趣味じゃないって言ってなかった?
ランプが消えて、あなたの横顔がまた仄暗くなっても、私はまだ目を離さなかった。前を見つめるあなたは、私の視線に気づく素振りすら見せずに静かにアクセルを踏む。
ゆっくりと前に進み始める車内で私はおもむろに目を伏せる。私はいつまであなたの隣に座ることが許されるのだろうか。
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