ドルヲタサブロー３

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モルトと別れてイチローさんと電車に乗った。

僕が寝ている間、モルトが女子３人組のところへ行った話をしてくれた。

どうも同じ駅から乗った３人組らしくてそのことをネタに話し始めたらしい。

そのうちひとりがウィスキーに興味を示して、なんと買ったばかりの限定ウィスキーを振舞ったということだ。

もったいない。

イチローさんも呼ばれたけど固辞したという。まあイチローさんや僕は一番苦手なパターンだ。

結構長いこと一緒に話していたらしい。

女子たちは酒に強く結局１本開けてしまったというからすごい。

そして席に戻ってきたモルトはイチローさんに小声でマスク取ったらそれほどでもなかったです。とうそぶいたらしい。

まったく。

そんなことがあったのか。

イチローさんには申し訳なかった。

モルトも彼女と別れてから人が変わったみたいに女子に積極的になっている。

このままだとそのうち良からぬことになるかもしれない。

早く彼女を見つけておとなしくしてほしい。

イチローさんにモルトに彼女を見つけてくださいと言ったら、

無理無理と言ってイチローさんは笑う。

それともドルヲタに引き込みましょうか。と言ったら、

そうだね。そのほうが平和だ。とイチローさんは言って、誰推しになるかねえとメンバーたちをいろいろ挙げた。

まあ、前にモルトはアイドルには全然興味なしって言ってたけど。

舞山さんなんかどうだろう。ふとそう思った。

舞山さんとモルトがくっつけばふたつのことが解決する。

そんな調子良くいかないか。

舞山さんみたいな地味なタイプはモルトは好きじゃないだろうな。

また舞山さんを思い出してしまった。

大きくため息をついたら、イチローさんがなんか今日変だねと心配してくれた。

大丈夫ですと言って降りるイチローさんと別れた。