第30話 ミーティング
創英戦後の翌日の放課後。
試合後という事もあり、練習は休みでありミーティングだけして終わりである。
「今回も赤点ギリギリと。君達はほんとどうなってるのかな? まだ1年でこの点数は流石にやばいよ?」
本日で全て返ってきた期末テストの点数を見て俺はくそでか溜め息を吐く。
「俺とレオンが付きっきりで教えててこれなの? それとも教えても点数変わらないの? ん?」
ウル、タイガ、隼人、マリンは俺とレオンに睨まれて視線を逸らしている。
テスト期間中、俺とレオンは練習終わりに2時間は勉強を教えた。
その結果が、ほとんどの教科が40点ギリギリである。
「保健体育だけは平均点超えてる辺りがもう、ね? 馬鹿なんだなってわかっちゃうよね」
「保健体育は紳士の嗜みだから…」
「うるせぇ! これでよく大学志望なんて言えたな! 特待で行けても勉強しなくていい訳じゃないんだぞ!」
珍しく隼人までシュンとしてる。
なんだか良い気分である。
ってか、もう指名順位落としてでもプロ行ってくれよ。
多分君達はプロ行っても活躍できるよ。
マリン? 知らない子ですねぇ。
タイガに養ってもろて。
俺とレオンのお説教は監督が部室に入ってくるまで続くのであった。
「ベスト16が出揃ったぞー。次は日の本学園やー。まぁ、中堅校と強豪校の間ぐらいやなー」
ふむふむ。
まぁここまで強豪校と2連チャンだったし、少し楽な相手かな。
「次の試合の先発は吉見を予定してる。吉見に行けるとこまで行ってもらって、金子と交代。出来れば2人で投げ切ってもらいたい」
3年の吉見先輩が先発か。
まぁ正直、ここで投げとかないともう出番なさそうなんだよね。
金子も。
ベスト8とかになってくると上澄み連中しかおらんからなー。
「スタメンも控えメンバー中心で組むぞー。経験積ます目的もあるけど、レギュラーはずっと試合出てるからなー。休養目的でもある。負けそうやったら出すけど、出番ない方がありがたいなー。しっかりアピールしてくれ」
監督が控えメンバーに発破をかける。
控えって言っても俺より全然バッティング上手いんですけどね。
大丈夫大丈夫。
ん? 俺より上手いは褒め言葉にならない?
はぁ?
俺だって当たれば飛ぶんですぅ。
当たればね!
俺には深視力ってのが欠如してるんだろうなぁ。
卓球も下手くそだし。
因みに練習試合の俺の打率は1割後半ね。
そら、大体の人は俺より上手いよ。
「それじゃ、今日は日の本学園の試合映像見て解散なー」
よし! 試合見てさっさと帰ろ!
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