閑話.みすなとのチャット 父親視点
〔零さん、はじめまして。みずなの父親です。娘はまだ中学生なので、こういうのは私がしているんですよね。それはさておき、零さんには是非ともみずなとコラボしてほしい、というのが今回のDMの本題です。娘と同じ日に初配信をされた時は驚きましたけど、よければみすなの同期としてコラボしていただけませんか?〕
あぁ〜、コラボ相手に敬語使うのだりぃなァ。マジでイライラするわ。
そう思いながら酒を飲もうとすると、いつの間にか2缶目も飲み終わっていた。
俺はイライラ度が増すことを自分で実感しながら、声を荒げる。
「おい、
「……はい」
チッ! あいつ、俺が言わないと酒持ってくることもできねぇのか。
☆
DMを送って数十分後。彩良を使って俺の鬱憤を晴らしていると、やっと零から返信が来た。
送ってから秒単位で返信がこなかったことにさらに苛立ちながら、彩良をいじめるのを一旦やめてスマホを開く。
〔まず始めに、コラボのお誘いありがとうございます! 受けるかどうかはまだ悩んでいますが、決める前に良ければみずなさん本人と話させてもらえないでしょうか?〕
は? なんで即了承しねぇんだよ。チッ、これだから企業勢はめんどくせぇな。でも、みずながやってることを知ってるなら断ると思ったが、断らねぇってことは知らないのか?
そいつは好都合だが、なんで彩良と話させるのが条件なんだ?
……あ〜、苛ついてんだから考えさせんなよ。
俺は酒を呷り、考えるのをやめた。
「おい、彩良。なんでか知らねぇが、零がお前と話したいだとよ」
俺はそう言って、彩良にスマホを投げ渡す。
「……私が書いてよろしいのでしょうか?」
「言いつってんだろ! ただ、無駄なこと書いたら殺すからな?」
「……わかりました」
なんで一回言ったことを理解できねぇんだよ!
残りの酒を呷ってイライラを解消させる。と同時に頭痛が来た。
クソッ、なんだよ、イライラするなァ!
「彩良! 俺は少し寝るから、会話終わったらすぐにスマホ閉じろよ? あとで確認して、変なこと書いてたら殺すぞ」
「……わかりました」
あ〜、イライラするなァ!
──このイライラにより、彩良による縦読み作戦が実現した。
《あとがき》
これにて2節完結になります。
もう少しでなろうに追い付きますが、もしかすると2日に1話ほどの投稿ペースになるかもです。
理由としては、新作長編の執筆を書き始めたからです。
なるべく毎日投稿できるように頑張りますので、これからも応援のほど、よろしくお願いします!
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