彼女がいるんだけど

えいみ

前日

第1話

笑理えりが帰ってくるまでに、夕食を作る。今日のメニューは、スパゲティを使おう。カルボナーラにするかな。

こうやって作ってると、不思議な気分になる。ここは、俺の家じゃない。笑理と同棲している部屋だ。1Rだけど、防音されてるし、オートロックだし、セキュリティが安心なところだ。


「ただいま〜」


「おかえり」


笑理帰宅。まだ料理終わらなかった。おしい。

キッチンで手を洗う笑理は、丁寧だ。いつ見ても、無駄がないなぁと感じる。


「何作ってるの?」


「カルボナーラ」


「楽しみ」


素直に言ってくれるところ、かわいい。元カノとは住んだことなかったし、料理したものを食べさせたりもなかった。


「できた。食べる?」


「うん。運ぶね」


自然に手伝ってくれるところも、萌えポイントである。

笑理は一人暮らしのとき、料理を全くしていなかった。食事は、職場の学食1食でよかったとか。


「おいしい〜。亮介くんなんでも作れてすごいね」


「なんでもではないけど」


ぱくぱくたべる笑理を見ているだけで、癒される。

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