第10話 荒山との戦い その2

私の初めての上司は、40代の「ゲゲゲの鬼太郎のネズミ男」似の荒山巡査長である。

警察の仕事の大半は、書類作成であり、荒山巡査長の方法で書類を作成すると提出先の警察署から訂正の依頼が来てしまう。

なので俺は、荒山巡査長のやり方を無視して警察署へ書類を提出すると書類訂正の回数がぐっと減ったのである。

しかし、この状況を荒山が察知し、俺は、再び荒山へ書類を見せるようになった。


ある日、私は、作成した書類を荒山に提出した。

荒山なりに書類を訂正してきたので、荒山の指示通りに訂正し、再度、荒山に書類を見せた。

すると荒山は、以前自分が訂正した場所を再び訂正したのである。


私:2回も確認していただいてありがとうございます。これで提出して良ろしいですか?


荒山:そんなの自分で考えろ!


という訳で、私はこのまま書類を警察署へ提出するのですが、当然の如く、提出先の警察署から訂正の連絡が入る訳で、、、

しか〜も、荒山に訂正される前の私が作成した書類に訂正することになり、、、

何度か荒山に書類を見せるが、結局のところ、提出先の警察署から訂正が入り、荒山に書類を見てもらう時間と手間が「無駄」である事が判明した訳です。


それからというのも、私は、荒山に書類を見せずに仕事を進めて行くことにしました。

当然の如く、荒山から「何故、勝手に書類を警察署に提出するんだ?」と言われるので、私は「意味ないから」と答えたところ、荒山のイジメが始まり、荒山との戦いが始まったのです。








  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る